合格率が低く、一問あたりの比重が重い。
様々な資格試験がある中で、宅建試験の難易度は高い方になります。宅建試験の合格率は、最も低い時で13%前後、高くても17%台となっており、15%前後が目安となっています。
また、受験資格がないことも、宅建試験の特徴となっており、年齢制限がないため、最年少では12歳の合格者もみられます。基本的に不動産会社などで、宅建業に関わる方が多く受験されていますが、それ以外の一般の方も多く受験されています。
さらに、総得点が50点満点となり、問題数が少なく、一問に対する比重が重いのも、宅建試験の特徴となります。一つ一つの問題をミスなく得点していく必要があります。
宅建試験において、最も重要なこと
様々な国家資格の中で、宅建試験は法律系の資格の入り口とされています。宅建に関わる問題以外にも、民法を中心とした権利関係や、建物や土地に関する各種法令の問題があり、幅が広く深い知識を問われます。
特に民法については難解な問題が出題され、権利、時効、相続など、判例も含めかなり幅広い知識が求められます。
可能であれば、受験することが決まった時点から学習を開始してください。1年ほど余裕をみて学習期間を作ることをオススメします。
合格者のうち、40%以上の方が1回目の受験で合格されており、30%の人が2回目、10%の人が3回目と、受験を長引かせるほど、合格されている方が減っています。
初年度もしくは2回目には合格できるよう、しっかりとした時間を作り、受験に向かう必要があります。
とにかく早く始める!!
受験勉強を早く始める大きな理由として、試験に合格できなかったときのリスクがあります。一年持ち越すリスクが最も高いのが、宅建試験です。
膨大な知識を維持し、さらに試験勉強を継続するということは、とてつもなく辛いもので、宅建試験を受験する人にとって、もっとも避けるべきことだと思います。
できるだけ、早く学習を始めることで、勉強をした時間を増やしてください。その時間を無駄にしないためにも、必ず合格するような気持ちで挑んでいいと思います。
宅建試験の学習方法には何が最適?
宅建試験の学習方法には、いくつかあり、代表的なものとして最も効果的なものは、過去問を学習することです。似たものとして、模擬問題集がありますが、模擬問題は各出版社が作成します。
そのため難易度調整がうまくいっていない場合や、癖のある問題がみられます。それらの問題に時間を割いてしまうより、純粋に過去問を学習することをオススメします。
最近では、you tubeやtictocで学習される方もいるかと思いますが、基本的なベースとしては、過去問が最も適しています。
ひとまず参考書を買う!!
ひとまずAmazonで参考書を買います。これは決意表明です。最初に購入する本として、もっとも適しているのが、ユーキャンの「2024年版 ユーキャンの宅建士 まんが入門」です。宅建試験の問題は、文字だけでは意味がわからず、現実的にどのようなシーンでのことを言っているのかイメージしにくいのですが、漫画を通して、イメージしやすいように編集がされています。全体的にレイアウトが見やすく、ちょっと時間がある時に眺めていられます。
ひたすら過去問に取り組む
基本的な学習として、過去問を学習します。過去問については、スマホアプリの「宅建 過去問(模試機能つき)」がオススメです。14年分の過去問と1回分模擬試験があり、すべてに解説をつけています。過去問をベースとした模擬試験もありますので、しっかりと過去問に取り組むことができます。
文字サイズの変更や問題検索、直感的な分析表が自動で表示される多機能なアプリです。なによりも、職場での休憩中や、通勤の移動時間、育児中の隙間時間に、手軽に問題に取り組むことができます。
コロナなどでの自宅待機中や病気して入院した場合でも、布団の中で取り組めるので、学習ができない不安を解消することができます。
アプリで学習することのもう一つのメリットとして、勉強してる感が出ないことです。何気なく、周りに気づかれずに学習できますので、気兼ねなく勉強に取り組むことができます。
メモやノートはPCやスマホを活用する
学習する際に用意するのは、ノートだと思います。最初はノートにびっしりと学習したことを記入していたのですが、修正したいとき、追加したいとき、ノートの位置を整理したいときに、紙のノートではとても不便を感じました。
結果として、定着したのが、PC(mac)のメモに打ち込むことでした。スマホ(iphone)でいつでも見直しができ、何よりも記入スピードが打ち込みの方が早く、修正やポジションの変更がすぐにできるので便利でした。iCloudでPCとスマホを同期していましたので、いつでも復習ができます。
現在でも、基本的にこの方法でやっています。講座を受講した場合は、帰宅してから、メモしている部分を一気に打ち込んでいます。PC作業やスマホ作業が得意な方にオススメします。
聴くだけアプリを活用する
どの資格試験も、最初は言葉に戸惑うと思います。慣れない法律用語、宅建業特有の言葉など、日常的に使用しない言葉が出てきます。
できるだけ早いうちに言葉慣れする必要があり、その一歩として、聴くだけアプリを活用します。ある程度言葉に慣れて、学習を進めるとわかるのですが、文字に疲れてきたり、効果的に復習し、記憶を定着させたいと考えるようになります。
僕自身、よくやっていたのが、前の日に学習した科目を、次の日の通勤中に聴くようにしていました。また、アプリ内のメモにもスピーチ機能があるので、そこに全文をコピーし、覚えた部分を削除して、残っていく部分を繰り返し聞いていました。
過去問アプリほど使用しないと思いますが、記憶を定着させるための別のアプローチとしてご活用ください。
受験対策講座を活用する
資格試験の受験は、孤独との戦いでもあります。宅建試験であれば、地域にある職業訓練センターなどでも、受験対策講座を行う場合があります。
講座自体は時間も限られており、それほど期待しなくても良いのですが、学習に向かうキッカケや、なによりも一緒に受験を共にする仲間を作ることができます。職場の人間関係とは違う、立場を超えた知り合いができますので、とても刺激になると思います。
宅建試験の受験は、一般の方も受験できるため、宅建業界でない人も受講しており、幅広い職種の方がいることが特徴です。
受験に対するわからないことを解消したり、不安感が強い試験会場でも一緒に過ごしたり、とても心強い仲間ができます。お互いライバル同士ではありますが、それでも身近な仲間がいることは、何よりも合格へのメリットとなります。
予想問題集を活用する(9月頃)
ある程度、過去問アプリを活用していても、9月頃になるとすべての問題が終わり、間違えた問題についても解答を覚えてしまっている場合があります。
受験直前に、学習するための素材がなくなってしまうことが多くあります。そこで、新たに取り組むものとして、オススメするのが東京リーガルマインドの「出る順宅建士 当たる直前予想模試」です。
覚えている問題の復習と知識の抜けを確認することができます。よく分析された問題集で、法改正の部分も取り入れられているため、とても参考になります。
民法以外の過去問はすべて暗記する。
他の国家試験では、試験直前に模擬試験を受験することをオススメするのですが、宅建については、幅を広げるのではなく、徹底的に過去問に取り組むことをおすすめします。
特に必要なことは、民法以外の過去問については、すべての選択肢を正しく修正できるようになっておいてください。
民法は毎年工夫された問題が多く、範囲も広いため、勉強を繰り返しても得点できない場合があります。それに比較して、11問目以降の問題は、過去問からの出題が多く見られます。
民法で得点できない可能性がある以上は、他の問題を徹底的に暗記することで、受験対策を行う必要があります。
建築基準法や都市計画法などは少し大変ですが、それでも、過去問に出てきた選択肢を覚えることはできるかと思います。よく出る選択肢は、繰り返し出題されますので、何度も過去問を繰り返すことで、覚えることができます。
終わりに
ここで紹介した学習方法は、僕が合格した時のパターンです。もちろん、合う合わないがあると思いますので、参考までにしてみてください。勉強すればするほど、正解する問題が増え、覚えるべき項目が減っていきますので、受験直前になると、余裕を持って復習することができます。