介護福祉士 過去問 2022
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人間の尊厳と自立(2問)
著書「ケアの本質 – 生きることの意味」の中で、「一人の人格をケアするとは、最も深い意味で、その人が成長すること、自己実現することをたすけることである」と述べた人物として、正しいものを1つ選びなさい。
1。神谷美恵子
2。糸賀一雄
3。フローレンス・ナイチンゲール(Nightingale, F.)
4。ミルトン・メイヤロフ(Mayeroff, M.)
5。ベンクト・ニィリエ(Nirje, B.)
Aさん(80歳、女性、要介護1)は、筋力や理解力の低下がみられ、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。訪問介護員(ホームヘルパー)がいない時間帯は、同居している長男(53歳、無職)に頼って生活をしている。長男はAさんの年金で生計を立てていて、ほとんど外出しないで家にいる。
ある時、Aさんは訪問介護員に、「長男は暴力がひどくてね。この間も殴られて、とても怖かった。長男には言わないでね。あとで何をされるかわからないから」と話した。訪問介護員は、Aさんのからだに複数のあざがあることを確認した。
訪問介護員の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。長男の虐待を疑い、上司に報告し、市町村に通報する。
2。長男の仕事が見つかるようにハローワークを紹介する。
3。Aさんの気持ちを大切にして何もしない。
4。すぐに長男を別室に呼び、事実を確認する。
5。長男の暴力に気づいたかを近所の人に確認する。
人間関係とコミュニケーション(4問)
介護福祉職はBさんから、「認知症(dementia)の母の介護がなぜかうまくいかない。深夜に徘徊するので、心身共に疲れてきた」と相談された。介護福祉職は、「落ち込んでいてはダメですよ。元気を出して頑張ってください」とBさんに言った。後日、介護福祉職はBさんに対する自身の発言を振り返り、不適切だったと反省した。
介護福祉職はBさんに対してどのような返答をすればよかったのか、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。「お母さんに施設へ入所してもらうことを検討してはどうですか」
2。「私も疲れているので、よくわかります」
3。「認知症の方を介護しているご家族は、皆さん疲れていますよ」
4。「近所の人に助けてもらえるように、私から言っておきます」
5。「お母さんのために頑張ってきたんですね」
利用者とのコミュニケーション場面で、介護福祉職が行う自己開示の目的として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。ジョハリの窓(Johari Window)の「開放された部分(open area)」を狭くするために行う。
2。利用者との信頼関係を形成するために行う。
3。利用者が自分自身の情報を開示するために行う。
4。利用者との信頼関係を評価するために行う。
5。自己を深く分析し、客観的に理解するために行う。
介護福祉職が利用者とコミュニケーションをとるときの基本的な態度として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。上半身を少し利用者のほうへ傾けた姿勢で話を聞く。
2。利用者の正面に立って話し続ける。
3。腕を組んで話を聞く。
4。利用者の目を見つめ続ける。
5。緊張感が伝わるように、背筋を伸ばす。
介護福祉職によるアサーティブ・コミュニケーション(assertive communication)として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者の要求は、何も言わずにそのまま受け入れる。
2。利用者から苦情を言われたときは、沈黙して我慢する。
3。利用者を説得して介護福祉職の都合に合わせてもらう。
4。介護福祉職の提案に従うことが利用者の利益になると伝える。
5。利用者の思いを尊重しながら、介護福祉職の意見を率直に伝える。
社会の理解(12問)
2016年(平成28年)に閣議決定された、「ニッポン一億総活躍プラン」にある「地域共生社会の実現」に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。日本型福祉社会の創造
2。我が事・丸ごとの地域づくり
3。健康で文化的な最低限度の生活の保障
4。社会保障と税の一体改革
5。皆保険・皆年金体制の実現
2019年(平成31年、令和元年)の日本の世帯に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。平均世帯人員は、3人を超えている。
2。世帯数で最も多いのは、2人世帯である。
3。単独世帯で最も多いのは、高齢者の単独世帯である。
4。母子世帯数と父子世帯数を合算すると、高齢者世帯数を超える。
5。全国の世帯総数は、七千万を超えている。
2015年(平成27年)以降の日本の社会福祉を取り巻く環境に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
(注)OECDとは、経済協力開発機構(Organisation for Economic Co-operation and Development)のことで、2020年(令和2年)現在38か国が加盟している。
1。人口は、増加傾向にある。
2。共働き世帯数は、減少傾向にある。
3。非正規雇用労働者数は、減少傾向にある。
4。高齢世代を支える現役世代(生産年齢人口)は、減少傾向にある。
5。日本の国民負担率は、OECD加盟国の中では上位にある。
次のうち、2020年(令和2年)の社会福祉法等の改正に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)2020年(令和2年)の社会福祉法等の改正とは、「地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律(令和2年法律第52号)をいう。
1。市町村による地域福祉計画の策定
2。入所施設の重点的な拡充
3。医療・介護のデータ基盤の整備の推進
4。市町村直営の介護サービス事業の整備拡充
5。ロボット等の機械の活用から人によるケアへの転換
Cさん(78歳、男性、要支援1)は、公的年金(月額19万円)で公営住宅の3階で一人暮らしをしている。妻と死別後も通所型サービスを利用し、自炊を楽しみながら生活している。最近、膝の具合がよくないこともあり、階段の上り下りが負担になってきた。そこで、転居について、通所型サービスのD介護福祉士に相談をした。
次のうち、D介護福祉士がCさんに紹介する住まいの場として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
2。介護付有料老人ホーム
3。軽費老人ホームA型
4。サービス付き高齢者向け住宅
5。養護老人ホーム
介護保険制度の保険給付の財源構成として、適切なものを1つ選びなさい。
1。保険料
2。公費
3。公費、保険料、現役世代からの支援金
4。公費、第一号保険料
5。公費、第一号保険料、第二号保険料
「2016年(平成28年)生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)」(厚生労働省)における身体障害、知的障害、精神障害の近年の状況に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。最も人数の多い障害は、知的障害である。
2。施設入所者の割合が最も高い障害は、身体障害である。
3。在宅の身体障害者のうち、65歳以上の割合は7割を超えている。
4。在宅の知的障害者の数は、減少傾向にある。
5。精神障害者の8割は、精神障害者保健福祉手帳を所持している。
Eさん(30歳、女性、知的障害、障害支援区分2)は、現在、日中は特例子会社で働き、共同生活援助(グループホーム)で生活している。今後、一人暮らしをしたいと思っているが、初めてなので不安もある。
次のうち、Eさんが安心して一人暮らしをするために利用するサービスとして適切なものを一つ選びなさい。
1。行動援護
2。同行援護
3。自立訓練(機能訓練)
4。自立生活援助
5。就労継続支援
重度訪問介護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。外出時における移動中の介護も含まれる。
2。知的障害者は対象にならない。
3。利用者が医療機関に入院した場合、医療機関で支援することはできない。
4。訪問看護の利用者は対象にならない。
5。障害が視覚障害のみの場合でも利用できる。
「成年後見関係事件の概況(令和2年1月~12月)」(最高裁判所事務総局家庭局)における、成年後見人等として活動している人が最も多い職種として、正しいものを1つ選びなさい。
1。行政書士
2。司法書士
3。社会保険労務士
4。精神保健福祉士
5。税理士
保健所に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。保健所の設置は、医療法によって定められている。
2。保健所は、全ての市町村に設置が義務づけられている。
3。保健所は、医療法人によって運営されている。
4。保健所の所長は、保健師でなければならない。
5。保健所は、結核(tuberculousis)などの感染症の予防や対策を行う。
生活保護制度に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。生活保護の給付方法には、金銭給付と現物給付がある。
2。生活保護の申請は、民生委員が行う。
3。生活保護法は、日本国憲法第13条にある幸福追求権の実現を目的としている。
4。生活保護を担当する職員は、社会福祉士の資格が必要である。
5。生活保護の費用は、国が全額を負担する。
こころとからだのしくみ(12問)
Kさん(83歳、女性、要介護1)は、3年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。一人暮らしで訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。金銭管理は困難であり、長男が行っている。
最近、認知症の症状がさらに進み、訪問介護員(ホームヘルパー)がKさんの自宅を訪問すると、「通帳を長男の嫁が持っていってしまった」と繰り返し訴えるようになった。
考えられるKさんの症状として、適切なものを1つ選びなさい。
1。もの盗られ妄想
2。心気妄想
3。貧困妄想
4。罪業妄想
5。嫉妬妄想
Lさん(87歳、男性、要介護1)は、冷房が嫌いで、部屋にエアコンはない。ある夏の日の午後、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると。厚手の布団を掛けて眠っていた。布団を取ると大量の発汗があり、体温を測定すると38.5℃であった。朝から水分しか摂取していないという。前から不眠があり、この5日間便秘が続いていたが、食欲はあったとのことである。
次のうち、体温が上昇した原因として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。布団
2。発汗
3。空腹
4。不眠
5。便秘
老化に伴う視覚機能の変化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。水晶体が茶色になる。
2。遠くのものが見えやすくなる。
3。明暗に順応する時間が長くなる。
4。ピントの調整が速くなる。
5。涙の量が増える。
言葉の発音が不明瞭になる原因として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。唾液の分泌が増加すること
2。舌運動が活発化すること
3。口角が上がること
4。調整された義歯を使用すること
5。口唇が閉じにくくなること
骨に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。骨にはたんぱく質が含まれる。
2。骨のカルシウム(Ca)は老化に伴い増える。
3。骨は負荷がかかるほうが弱くなる。
4。骨は骨芽細胞によって壊される。
5。骨のカルシウム(Ca)はビタミンA(vitamin A)によって吸収が促進される。
介護者が効率的かつ安全に介護を行うためのボディメカニクスの原則に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。支持基底面を広くする。
2。利用者の重心を遠ざける。
3。腰がねじれた姿勢をとる。
4。重心を高くする。
5。移動時の摩擦面を大きくする。
次のうち、三大栄養素に該当する成分として、正しいものを1つ選びなさい。
1。水分
2。炭水化物
3。ビタミン(vitamin)
4。ナトリウム(Na)
5。カルシウム(Ca)
コントロール不良の糖尿病(diabetes mellitus)で高血糖時にみられる症状として、適切なものを1つ選びなさい。
1。振戦
2。発汗
3。口渇
4。乏尿
5。動悸
Mさん(85歳、男性)は、通所介護(デイサービス)での入浴を楽しみにしていて、いつも時間をかけて湯につかっている。ある時、介護福祉職が、「そろそろあがりましょうか」と声をかけると、浴槽から急に立ち上がりふらついてしまった。
Mさんがふらついた原因として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。体温の上昇
2。呼吸数の増加
3。心拍数の増加
4。動脈血酸素飽和度の低下
5。血圧の低下
次のうち、ブリストル便性状スケールの普通便に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1。水様便
2。硬い便
3。泥状便
4。コロコロ便
5。やや軟らかい便
Aさん(65歳、女性)は、最近、熟睡できないと訴えている。Aさんの日常生活は、毎日6時に起床し、午前中は家事を行い、14時から20分の昼寝をし、朝食のときはコーヒーを1杯飲む。21時に好きな音楽を聞きながら、夜食を満腹になる程度に食べ、21時30分に就寝している。
Aさんの訴えに対して、日常生活で改善する必要があるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。朝食のコーヒー
2。昼寝
3。散歩
4。音楽を聞くこと
5。就寝前の夜食
Bさん(76歳、女性)は、病気はなく散歩が日課である。肺がん(lung cancer)の夫を長年介護し、数か月前に自宅で看取った。その体験から、死期の迫った段階では延命を目的とした治療は受けずに、自然な最期を迎えたいと願っている。
Bさんが希望する死を表す用語として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。脳死
2。突然死
3。尊厳死
4。積極的安楽死
5。心臓死
発達と老化の理解(8問)
愛着行動に関する次の記述のうち、ストレンジ・シチュエーション法における安定型の愛着行動として、適切なものを1つ選びなさい。
1。養育者がいないと不安な様子になり、再会すると安心して再び遊び始める。
2。養育者がいないと不安な様子になり、再会すると接近して怒りを示す。
3。養育者がいないと不安な様子になり、再会すると関心を示さずに遊んでいる。
4。養育者がいなくても不安な様子にならず、再会すると関心を示さずに遊んでいる。
5。養育者がいなくても不安な様子にならず、再会すると喜んで遊び続ける。
乳幼児期の言語発達に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。生後6か月ごろに初語を発するようになる。
2。1歳ごろに喃語(なんご)を発するようになる。
3。1歳半ごろに語彙爆発が起きる。
4。2歳半ごろに一語文を話すようになる。
5。3歳ごろに二語文を話すようになる。
2019年(平成31年、令和元年)における、我が国の寿命と死因に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。健康寿命は、平均寿命よりも長い。
2。人口全体の死因順位では、老衰が悪性新生物より上位である。
3。人口全体の死因で最も多いのは、脳血管障害(cerebrovascular disorder)である。
4。平均寿命は、男女とも75歳未満である。
5。90歳女性の平均余命は、5年以上である。
Aさん(87歳、女性、要介護3)は、2週間前に介護老人福祉施設に入所した。Aさんにはパーキンソン病(Parkinson disease)があり、入所後に転倒したことがあった。介護職員は頻繁に、「危ないから車いすに座ってくださいね」と声をかけていた。Aさんは徐々に自分でできることも介護職員に依存し、着替えも手伝ってほしいと訴えるようになった。
Aさんに生じている適応(防衛)機制として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。投影
2。退行
3。攻撃
4。抑圧
5。昇華
記憶に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。エピソード記憶は、短期記憶に分類される。
2。意味記憶は、言語の意味などに関する記憶である。
3。手続き記憶は、過去の出来事に関する記憶である。
4。エピソード記憶は、老化に影響されにくい。
5。意味記憶は、老化に影響されやすい。
老化に伴う感覚機能や認知機能の変化に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。大きな声で話しかけられても、かえって聞こえにくいことがある。
2。会話をしながら運転するほうが、安全に運転できるようになる。
3。白と黄色よりも、白と赤の区別がつきにくくなる。
4。低い声よりも、高い声のほうが聞き取りやすくなる。
5。薄暗い部屋のほうが、細かい作業をしやすくなる。
高齢者の睡眠に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。午前中の遅い時間まで眠ることが多い。
2。刺激を与えても起きないような深い睡眠が多い。
3。睡眠障害を自覚することはない。
4。不眠の原因の1つはメラトニン(melatonin)の減少である。
5。高齢者の睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome)の発生頻度は、若年者よりも低い。
高齢者の肺炎(pneumonia)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。意識障害になることはない。
2。体温が37.5℃未満であれば肺炎ではない。
3。頻呼吸になることは、まれである。
4。誤嚥による肺炎を起こしやすい。
5。咳・痰などを伴うことは、まれである。
認知症の理解(10問)
認知症ケアにおける「ひもときシート」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。「ひもときシート」では、最初に分析的理解を行う。
2。認知症(dementia)の人の言動を介護者側の視点でとらえる。
3。言動の背景要因を分析して認知症の人を理解するためのツールである。
4。評価的理解では、潜在的なニーズを重視する。
5。共感的理解では、8つの要因で言動を分析する。
レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)の幻視の特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。幻視の内容はあいまいではっきりしない。
2。睡眠中でも幻視が生じる。
3。本人は説明されても幻視という認識ができない。
4。薄暗い部屋を明るくすると幻視が消えることがある。
5。抗精神病薬による治療が行われることが多い。
軽度認知障害(mild cognitive impairment)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。本人や家族から記憶低下の訴えがあることが多い。
2。診断された人の約半数がその後1年の間に認知症(dementia)になる。
3。CDR(Clinical Dementia Rating)のスコアが2である。
4。日常生活能力が低下している。
5。治療には、主に抗認知症薬が用いられる。
若年性認知症(dementia with early onset)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。75歳未満に発症する認知症である。
2。高齢者の認知症よりも進行は緩やかである。
3。早期発見・早期対応しやすい。
4。原因で最も多いのはレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)である。
5。不安や抑うつを伴うことが多い。
認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)に対する抗精神病薬を用いた薬物療法でよくみられる副作用として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。歩幅が広くなる。
2。誤嚥のリスクが高くなる。
3。過剰に活動的になる。
4。筋肉の緊張が緩む。
5。怒りっぽくなる。
軽度の認知症(dementia)の人に、日付、季節、天気、場所などの情報をふだんの会話の中で伝えて認識してもらう認知症ケアとして、正しいものを1つ選びなさい。
1。ライフレビュー(life review)
2。リアリティ・オリエンテーション(reality orientation)
3。バリデーション(validation)
4。アクティビティ・ケア(activity care)
5。タッチング(touching)
Bさん(86歳、女性)は、中等度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)である。短期入所生活介護(ショートステイ)の利用を始めた日の翌朝、両手に便が付着した状態でベッドに座っていた。
Bさんへの声かけとして,適切なものを1つ選びなさい。
1。「臭いからきれいにします」
2。「汚い便が手についています」
3。「ここはトイレではありません」
4。「手を洗いましょう」
5。「こんなに汚れて困ります」
Cさん(80歳、女性)は夫(85歳)と二人暮らしである。1年ほど前から記憶障害があり、最近、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。探し物が増え、財布や保険証を見つけられないと、「泥棒が入った、警察に連絡して」と訴えるようになった。「泥棒なんて入っていない」と警察を呼ばずにいると、Cさんがますます興奮するので、夫は対応に困っている。
夫から相談を受けた介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。「主治医に興奮を抑える薬の相談をしてみてはどうですか」
2。「施設入所を検討してみてはどうですか」
3。「Cさんと一緒に探してみてはどうですか」
4。「Cさんの希望通り、警察に通報してはどうですか」
5。「Cさんに認知症(dementia)であることを説明してはどうですか」
認知症(dementia)の人に配慮した施設の生活環境として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。いつも安心感をもってもらえるように接する。
2。私物は本人の見えないところに片付ける。
3。毎日新しい生活体験をしてもらう。
4。壁の色と同系色の表示を使用する。
5。日中は1人で過ごしてもらう。
認知症初期集中支援チームに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。自宅ではない場所で家族からの生活の様子を聞く。
2。チーム員には医師が含まれる。
3。初回の訪問時にアセスメント(assessment)は不要である。
4。介護福祉士は、認知症初期集中支援チーム員研修を受講しなくてもチームに参加できる。
5。認知症疾患医療センター受診後に、チームが対応方法を決定する。
障害の理解(10問)
障害者の法的定義に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(注)「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
1。身体障害者福祉法における身体障害者は、身体障害者手帳の交付を受けた18歳以上のものをいう。
2。知的障害者は、知的障害者福祉法に定義されている。
3。「精神障害者福祉法」における精神障害者には、知的障害者が含まれていない。
4。障害者基本法において発達障害者は、精神障害者に含まれていない。
5。障害児は、障害者基本法に定義されている。
半側空間無視に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい。
1。食事のとき、認識できない片側に食べ残しがみられる。
2。半盲に対するものと介護方法は同じである。
3。失行の1つである。
4。本人は半側空間無視に気づいている。
5。認識できない片側へ向かってまっすぐに歩ける。
Dさん(35歳、男性)は重度の知的障害があり、地元の施設入所支援を利用している。Dさんの友人Eさんは、以前に同じ施設入所支援を利用していて、現在は共同生活援助(グループホーム)で暮らしている。Dさんは、グループホームで生活するEさんの様子を見て、その生活に関心をもったようである。施設の職員は、Dさんのグループホームでの生活は、適切な援助を受ければ可能であると考えている。一方、Dさんの母親は、親亡き後の不安から施設入所支援を継続させたいと思っている。
介護福祉職が現時点で行うDさんへの意志決定支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。母親の意思を、本人に伝える。
2。共同生活援助(グループホーム)の生活について話し合う。
3。介護福祉職の考えを、本人に伝える。
4。具体的な選択肢を用意し、選んでもらう。
5。地域生活のリスクについて説明する。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)では出現しにくい症状として、適切なものを1つ選びなさい。
1。四肢の運動障害
2。構音障害
3。嚥下障害
4。感覚障害
5。呼吸障害
Fさん(21歳、男性)は、交通事故による頚髄損傷(cervical cord injury)で重度の四肢麻痺になった。最近はリハビリテーションに取り組まず、周囲の人に感情をぶつけ強くあたるようになった。
介護福祉職の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。歩けるようになるために、諦めずに機能訓練をするように支援する。
2。トラブルが起きないように、Fさんには近寄らないようにする。
3。生活態度を改めるように、Fさんに厳しく注意する。
4。自分でできることに目を向けられるように、Fさんを支援する。
5。障害が重いので、Fさんのできることも手伝うようにする。
Gさんはパーキンソン病(Parkinson disease)と診断され、薬物療法が開始されている。立位で重心が傾き、歩行中に停止することや向きを変えることが困難である。
Gさんのこの症状を表現するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。安静時振戦
2。筋固縮
3。無動
4。寡動(かどう)
5。姿勢保持障害
障害者への理解を深めるために有効なアセスメントツールの1つであるエコマップが表すものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。家族との関係
2。社会との相関関係
3。認知機能
4。機能の自立度
5。日常生活動作
「障害者総合支援法」で定める協議会に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
1。当事者・家族以外の専門家で構成する。
2。療育手帳を交付する。
3。相談支援専門員を配置しなければならない。
4。国が設置する。
5。地域の実情に応じた支援体制の整備について協議を行う。
障害者が障害福祉サービスを利用するために相談支援専門員が作成する計画として、正しいものを1つ選びなさい。
1。地域福祉計画
2。個別支援計画
3。サービス等利用計画
4。障害福祉計画
5。介護サービス計画
Hさん(45歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)を発症して半年間入院した。退院してからは、障害者支援施設に入所して自立訓練を受けている。2か月ほど過ぎたが、右片麻痺と言語障害が残っている。妻のJさん(35歳)はパート勤務で、小学3年生の子どもがいて、将来が見えずに不安な気持ちである。
家族に対する介護福祉職の支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。家族の不安な気持ちに寄り添い、今の課題を一緒に整理し考えていく。
2。Jさんの気持ちを最優先して方向性を決める。
3。訓練の様子を伝えるために、頻繁にJさんに施設に来てもらう。
4。家族が困っているので専門職主導で方向性を決める。
5。レスパイトケアを勧める。
医療的ケア(5問)
社会福祉士及び介護福祉士法で規定されている介護福祉士が実施できる経管栄養の行為として、正しいものを1つ選びなさい。
1。栄養剤の種類の変更
2。栄養剤の注入速度の決定
3。経鼻経管栄養チューブの胃内への留置
4。栄養剤の注入
5。胃ろうカテーテルの定期交換
気管カニューレ内部の喀痰吸引で、指示された吸引時間よりも長くなった場合、吸引後に注意すべき項目として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。体温
2。血糖値
3。動脈血酸素飽和度
4。痰の色
5。唾液の量
呼吸器官の換気とガス交換に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。換気とは、体外から二酸化炭素を取り込み、体外に酸素を排出する働きをいう。
2。呼吸運動とは、主として大胸筋によって行われる。
3。1回に吸い込める空気の量は、年齢とともに増加する。
4。ガス交換は、肺胞内の空気と血液の間で行われる。
5。筋萎縮性側索硬化症(ALS)では、主にガス交換の働きが低下する。
経管栄養で用いる半固形タイプの栄養剤の特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。経鼻経管栄養法に適している。
2。液状タイプと同じ粘稠度(ねんちゅうど)である。
3。食道への逆流を改善することが期待できる。
4。仰臥位(背臥位)で注入する。
5。注入時間は、液状タイプより長い。
経管栄養で、栄養剤の注入後に白湯を経管栄養チューブに注入する理由として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。チューブ内を消毒する。
2。チューブ内の栄養剤を洗い流す。
3。水分を補給する。
4。胃内を温める。
5。栄養剤の濃度を調節する。
介護の基本(10問)
Fさん(66歳、戸籍上の性別は男性、要介護3)は、性同一性障害であることを理由に施設利用を避けてきた。最近、数年前の脳卒中(stroke)の後遺症がひどくなり、一人暮らしが難しくなってきた。Fさんは、担当の訪問介護員(ホームヘルパー)に施設入所について、「性同一性障害でも施設に受け入れてもらえるでしょうか」と相談した。
訪問介護員(ホームヘルパー)の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。「居室の表札は、通称名ではなく戸籍上の名前になります」
2。「多床室になる場合がありますよ」
3。「施設での生活で心配なことは何ですか」
4。「トイレや入浴については問題がありますね」
5。「同性による介護が原則です」
利用者主体の考えに基づいた介護福祉職の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。1人で衣服を選ぶことが難しい利用者には、毎日の衣類を自分で選べるような声かけをする。
2。食べこぼしが多い利用者には、こぼさないように全介助する。
3。認知症(demantia)の利用者には、排泄の感覚があっても、定時に排泄の介護を行う。
4。転倒しやすい利用者には、事故防止のため立ち上がらないように声をかける。
5。入浴が自立している利用者も、危険を避けるため個別浴ではなく集団での入浴とする。
利用者の自立支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者の最期の迎え方を決めるのは、家族である。
2。利用者が話しやすいように、愛称で呼ぶ。
3。利用者が自分でできないことは、できるまで見守る。
4。利用者の生活スケジュールを決めるのは、介護福祉職である。
5。利用者の意見や希望を取り入れて介護を提供する。
Gさん(70歳、男性、要介護2)は、パーキンソン病(Parkinson disease)と診断されていて、外出するときは車いすを使用している。歩行が不安定なため、週2回通所リハビリテーションを利用している。Gさんは、1年前に妻が亡くなり、息子と二人暮らしである。Gさんは社交的な性格で地域住民との交流を望んでいるが、自宅周辺は坂道や段差が多くて移動が難しく、交流ができていない。
Gさんの状況をICF(国際生活機能分類)で考えた場合、参加制約の原因になっている環境因子として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。パーキンソン病
2。不安定な歩行
3。息子と二人暮らし
4。自宅周辺の坂道や段差
5。車いす
Hさん(75歳、女性、要介護2)は、孫(17歳、男性、高校生)と自宅で二人暮らしをしている。Hさんは関節疾患(joint disease)があり、通所リハビリテーションの利用を開始した。介護福祉職が送迎時に孫から、「祖母は、日常生活が難しくなり、自分が食事を作るなどの機会が増え、家事や勉強への不安がある」と相談された。
介護福祉職の孫への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。「今までお世話になったのですから、今度はHさんを支えてください」
2。「家事が大変なら、Hさんに介護老人福祉施設の入所を勧めましょう」
3。「高校の先生や介護支援専門員(ケアマネージャー)に相談していきましょう」
4。「家でもリハビリテーションを一緒にしてください」
5。「近所の人に家事を手伝ってもらってください」
介護保険制度のサービス担当者会議に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。会議の招集は介護支援専門員(ケアマネージャー)の職務である。
2。利用者の自宅で開催することが義務づけられている。
3。月1回以上の頻度で開催することが義務づけられている。
4。サービス提供者の実践力の向上を目的とする。
5。利用者の氏名は匿名化される。
社会資源に関する次の記述のうち、フォーマルサービスに該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1。一人暮らしの高齢者への見守りを行う地域住民
2。買物を手伝ってくれる家族
3。ゴミ拾いのボランティア活動を行う学生サークル
4。友人や知人と行う相互扶助の活動
5。介護の相談を受ける地域包括支援センター
介護福祉士の職業倫理に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。介護が必要な人を対象にしているため、地域住民との連携は不要である。
2。全ての人々が質の高い介護を受けることができるように、後継者を育成する。
3。利用者のためによいと考えた介護を画一的に実践する。
4。利用者に関する情報は、業務以外では公表してよい。
5。利用者の価値観よりも、介護福祉士の価値観を優先する。
施設における利用者の個人情報の安全管理対策として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。介護福祉職が個人所有するスマートフォンの居室への持込みは制限しない。
2。不要な個人情報を破棄する場合は、万が一に備えて復元できるようにしておく。
3。利用者からの照会に速やかに応じるために、整理用のインデックス(index)は使用しない。
4。個人情報に関する苦情対応体制について、施設の掲示板等で利用者に周知徹底する。
5。個人情報の盗難を防ぐために、職員の休憩室に監視カメラを設置する。
訪問介護員(ホームヘルパー)が、利用者や家族からハラスメント(harassment)を受けたときの対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者に後ろから急に抱きつかれたが、黙って耐えた。
2。利用者から暴力を受けたので、「やめてください」と伝え、上司に相談した。
3。利用者が繰り返す性的な話を、苦痛だが笑顔で聞いた。
4。家族から暴言を受けたが、担当なのでそのまま利用者宅に通った。
5。家族からサービス外のことを頼まれて、断ったら怒鳴られたので実施した。
コミュニケーション技術(6問)
Jさん(75歳、男性)は先天性の全盲である。これまで自宅で自立した生活をしてきたが、最近、心身機能の衰えを感じて、有料老人ホームに入居した。
施設での生活にまだ慣れていないので、移動は介護福祉職に誘導してもらっている。
ある日、介護福祉職がJさんを自室まで誘導したときに、「いつも手伝ってもらってすみません。なかなか場所を覚えられなくて。私はここでやっていけるでしょうか」と話してきた。
Jさんの発言への介護福祉職の共感的理解を示す対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。Jさんの発言にうなずく。
2。Jさんの発言のあと沈黙する。
3。Jさんの話の内容を短くまとめて伝える。
4。Jさんの立場に立って感情を推し測り、言葉で表現して伝える。
5。Jさんの気持ちが前向きになるように、励ましの言葉を伝える。
Jさん(75歳、男性)は先天性の全盲である。これまで自宅で自立した生活をしてきたが、最近、心身機能の衰えを感じて、有料老人ホームに入居した。
施設での生活にまだ慣れていないので、移動は介護福祉職に誘導してもらっている。
ある日、介護福祉職がJさんを自室まで誘導したときに、「いつも手伝ってもらってすみません。なかなか場所を覚えられなくて。私はここでやっていけるでしょうか」と話してきた。
Jさんの不安な気持ちを軽くするための介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。いきなり声をかけると驚くので、肩にふれてから挨拶をする。
2。誘導時の声かけは歩行の妨げになるので、最小限にする。
3。角を曲がるときには、「こちらに」と方向を伝える。
4。トイレや食堂などを、一緒に歩きながら確認する。
5。食堂の座席は、Jさんの好きなところに座るように伝える。
Kさん(83歳、女性、要介護3)は、10年前の脳出血(cerebral hemorrhage)による後遺症で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)がある。感情のコントロールが難しく、興奮すると大声をあげて怒りだす。現在は、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら、自宅で長男(60歳)と二人暮らしをしている。
長男は、会社を3年前に早期退職し、Kさんの介護に専念してきた。顔色が悪く、介護による疲労を訴えているが、「介護を続けて、母を自宅で看取りたい」と強く希望している。別居している長女は、長男の様子を心配して、「母親の施設入所の手続きを進めたい」という意向を示している。
訪問介護員(ホームヘルパー)が、興奮しているときのKさんとコミュニケーションをとるための方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。興奮している理由を詳しく聞く。
2。興奮することはよくないと説明する。
3。冷静になるように説得する。
4。事前に作成しておいた日課表に沿って活動してもらう。
5。場所を移動して話題を変える。
Kさん(83歳、女性、要介護3)は、10年前の脳出血(cerebral hemorrhage)による後遺症で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)がある。感情のコントロールが難しく、興奮すると大声をあげて怒りだす。現在は、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら、自宅で長男(60歳)と二人暮らしをしている。
長男は、会社を3年前に早期退職し、Kさんの介護に専念してきた。顔色が悪く、介護による疲労を訴えているが、「介護を続けて、母を自宅で看取りたい」と強く希望している。別居している長女は、長男の様子を心配して、「母親の施設入所の手続きを進めたい」という意向を示している。
長男に対する訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。長男自身の意向を変える必要はないと励ます。
2。Kさん本人の意向が不明なため、長男の希望は通らないと伝える。
3。これまでの介護をねぎらい、自宅での看取りを希望する理由を尋ねる。
4。自宅での生活を継続するのは限界だと説明する。
5。長女の言うように、施設入所の手続きを進めることが正しいと伝える。
利用者の家族から苦情があったときの上司への報告に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。苦情の内容について、時間をかけて詳しく口頭で報告した。
2。すぐに口頭で概要を報告してから、文書を作成して報告した。
3。結論を伝えることを重視して、「いつもの苦情です」とすぐに報告した。
4。上司が忙しそうだったので、同僚に伝えた。
5。自分の気持ちが落ち着いてから、翌日に報告した。
利用者の自宅で行うケアカンファレンス(care conference)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。検討する内容は、インフォーマルなサポートに限定する。
2。介護福祉職の行った介護に対する批判を中心に進める。
3。利用者本人の参加を促し、利用者の意向をケア方針に反映させる。
4。意見が分かれたときは、多数決で決定する。
5。対立を避けるために、他の専門職の意見には反論しない。
生活支援技術(26問)
老化に伴う機能低下のある高齢者の住まいに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。寝室はトイレに近い場所が望ましい。
2。寝室は玄関と別の階にする。
3。夜間の騒音レベルは80dB以下になるようにする。
4。ベッドは照明の真下に配置する。
5。壁紙と手すりは同色にするのが望ましい。
Lさん(25歳、男性)は、第7胸髄節(Th7)を損傷したが、現在、状態は安定していて、車いすを利用すれば1人で日常生活ができるようになった。図はLさんの自宅の浴室であり、必要な手すりは既に設置されている。
Lさんが1人で浴槽に入るための福祉用具として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。段差解消機
2。ストレッチャー
3。すべり止めマット
4。四点歩行器
5。移乗台
耳の清潔に関する介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。耳垢の状態を観察した。
2。綿棒を外耳道の入口から3cm程度挿入した。
3。耳介を上前方に軽く引きながら、耳垢を除去した。
4。蒸しタオルで耳垢塞栓を柔らかくして除去した。
5。耳かきを使用して、耳垢を毎日除去した。
歯ブラシを使用した口腔ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。歯ブラシの毛は硬いものを勧める。
2。強い力で磨く。
3。歯と歯肉の境目のブラッシングは避ける。
4。歯ブラシを小刻みに動かしながら磨く。
5。使用後の歯ブラシは、柄の部分を上にしてコップに入れて保管する。
Mさん(84歳、男性)は、10年前に脳梗塞(cerebral infarction)で右片麻痺になり、右上肢の屈曲拘縮がある。今までは自分で洋服を着ていたが、1週間ほど前から左肩関節の周囲に軽い痛みを感じるようになり、上着の着脱の介護が必要になった。
Mさんへの上着の着脱に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。服を脱ぐときは、右上肢から脱ぐ。
2。右手首に袖を通すときは、介護福祉職の指先に力を入れて手首をつかむ。
3。右肘関節を伸展するときは、素早く動かす。
4。右肘に袖を通すときは、前腕を下から支える。
5。衣類を準備するときは、かぶり式のものを選択する。
経管栄養を行なっている利用者への口腔ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。スポンジブラシは水を大量に含ませてから使用する。
2。上顎部は、口腔の奥から手前に向かって清拭する。
3。栄養剤注入後すぐに実施する。
4。口腔内を乾燥させて終了する。
5。空腹時の口腔ケアは避ける。
スライディングボードを用いた、ベッドから車いすへの移乗の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。アームサポートが固定された車いすを準備する。
2。ベッドから車いすへの移乗時には、ベッドを車いすの座面より少し高くする。
3。ベッドと車いすの間を大きくあけ、スライディングボードを設置する。
4。スライディングボード上では、臀部を素早く移動させる。
5。車いすに座位を安定させ、からだを傾けずにスライディングボードを抜く。
利用者を仰臥位(背臥位)から側臥位へ体位変換するとき、トルクの原理を応用した介護方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者とベッドの接地面を広くする。
2。利用者の下肢を交差させる。
3。利用者の膝を立てる。
4。滑りやすいシートを利用者の下に敷く。
5。利用者に近づく。
視覚障害のある利用者の外出に同行するときの支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。トイレを使用するときは、トイレ内の情報を提供する。
2。階段を上るときは、利用者の手首を握って誘導する。
3。狭い場所を歩くときは、利用者の後ろに立って誘導する。
4。タクシーに乗るときは、支援者が先に乗って誘導する。
5。駅ではエレベーターよりエスカレーターの使用を勧める。
Aさん(78歳、男性、要介護2)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で嚥下障害がある。自宅で妻と二人暮らしで、訪問介護(ホームヘルプサービス)を週1回利用している。訪問時、妻から、「飲み込みの難しいときがある。上手に食べさせるにはどうしたらよいか」と相談があった。
訪問介護員(ホームヘルパー)の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。食事のときは、いすに浅く座るように勧める。
2。会話をしながら食事をするように勧める。
3。食事の後に嚥下体操をするように勧める。
4。肉、野菜、魚などは軟らかく調理するように勧める。
5。おかずを細かく刻むように勧める。
慢性腎不全(chronic renal failure)の利用者の食材や調理方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。エネルギーの高い植物油を控える。
2。レモンや香辛料を利用し、塩分を控えた味付けにする。
3。肉や魚を多めにする。
4。砂糖を控えた味付けにする。
5。野菜は生でサラダにする。
利用者の食事支援に関して、介護福祉職が連携する職種として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。スプーンや箸がうまく使えないときは、食事動作の訓練を言語聴覚士に依頼する。
2。咀嚼障害があるときは、義歯の調整を作業療法士に依頼する。
3。座位の保持が困難なときは、体幹訓練を理学療法士に依頼する。
4。摂食・嚥下障害があるときは、嚥下訓練を義肢装具士に依頼する。
5。食べ残しが目立つときは、献立や調理方法の変更を社会福祉士に依頼する。
入浴の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。着替えの衣服は、介護福祉職が選択する。
2。空腹時の入浴は控える。
3。入浴前の水分摂取は控える。
4。食後1時間以内に入浴する。
5。入浴直前の浴槽の湯は、45℃で保温する。
シャワー浴の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。シャワーの湯温は、介護福祉職よりも先に利用者が確認する。
2。からだ全体にシャワーをかけるときは、上肢から先に行う。
3。利用者が寒さを訴えたときは、熱いシャワーをかける。
4。利用者が陰部を洗うときは、介護福祉職は背部に立って見守る。
5。脱衣室に移動してから、からだの水分を拭きとる。
左片麻痺のある利用者が、浴槽内から一部介助で立ち上がる方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者の左膝を立てて、左の踵を臀部に引き寄せてもらう。
2。浴槽の底面に両手を置いてもらう。
3。右手で手すりをつかんで前傾姿勢をとり、臀部を浮かしてもらう。
4。利用者の両腋窩(りょうえきか)に手を入れて支える。
5。素早く立ち上がるように促す。
入浴関連用具の使用方法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。シャワー用車いすは、段差に注意して移動する。
2。入浴の移乗台は、浴槽よりも高く設定する。
3。浴槽設置式リフトは、臥位の状態で使用する。
4。入浴用介助ベルトは、利用者の胸部に装着する。
5。ストレッチャーで機械浴槽に入るときは、ストレッチャーのベルトを外す。
便秘の傾向がある高齢者に自然排便を促すための介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。朝食を抜くように勧める。
2。油を控えるように勧める。
3。散歩をするように勧める。
4。腰部を冷やすように勧める。
5。就寝前にトイレに座るように勧める。
認知機能の低下による機能性尿失禁で、夜間、トイレではない場所で排尿してしまう利用者への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。日中、足上げ運動をする。
2。ズボンのゴムひもを緩いものに変える。
3。膀胱訓練を行う。
4。排泄してしまう場所に入れないようにする。
5。トイレの照明をつけて、ドアを開けておく。
次の記述のうち、排泄物で汚れた衣類をタンスに隠してしまう認知症(dementia)の利用者への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。タンスの中に汚れた衣類を入れられる場所を確保する。
2。「汚れた衣類は入れないように」とタンスに貼紙をする。
3。トイレに行くときには、同行して近くで監視する。
4。つなぎ服を勧める。
5。隠すところを見たら、毎回注意する。
次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする衣類用漂白剤に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。全ての白物の漂白に使用できる。
2。色柄物の漂白に適している。
3。熱湯で薄めて用いる。
4。手指の消毒に適している。
5。衣類の除菌効果がある。
次の記述のうち、ズボンの裾上げの縫い目が表から目立たない手縫の方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。なみ縫い
2。半返し縫い
3。本返し縫い
4。コの字縫い(コの字とじ)
5。まつり縫い
心地よい睡眠環境を整備するためのベッドメイキングに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。シーツを外すときは、汚れた面を外側に丸めながら外す。
2。しわを作らないために、シーツの角を対角線の方向に伸ばして整える。
3。袋状の枕カバーの端を入れ込んで使用するときは、布の折り込み側が上になるように置く。
4。掛け毛布はゆるみを作らずにシーツの足元に押し込む。
5。動かしたベッド上の利用者の物品は、使いやすいように位置を変えておく。
夜勤のある施設職員が良質な睡眠をとるための生活習慣に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。夜勤に入る前には仮眠をとらない。
2。寝る前にスマートフォンでメールをチェックする。
3。朝食と夕食の開始時間を日によって変える。
4。夜勤後の帰宅時にはサングラス(sunglasses)をかけるなど、日光を避けるようにする。
5。休日に寝だめをする。
Bさん(102歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。高齢による身体機能の衰えがあり、機能低下の状態が長く続いていた。1週間前から経口摂取が困難になった。1日の大半は目を閉じ、臥床状態が続いている。医師から、「老衰により死期が近い」と診断され、家族は施設で看取りたいと希望している。
死が極めて近い状態にあるBさんの看取りに必要な情報として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。体重の減少
2。夜間の睡眠時間
3。延命治療の意思
4。嚥下可能な食形態
5。呼吸の状態
介護老人福祉施設における終末期の利用者の家族支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。緊急連絡先を1つにすることを提案する。
2。面会を控えるように伝える。
3。死に至る過程で生じる身体的変化を説明する。
4。死後の衣服は浴衣がよいと提案する。
5。亡くなる瞬間に立ち会うことが一番重要だと伝える。
死亡後の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。死後硬直がみられてから実施する。
2。生前と同じように利用者に声をかけながら介護を行う。
3。義歯を外す。
4。髭剃り後はクリーム塗布を控える。
5。両手を組むために手首を包帯でしばる。
介護過程(8問)
介護福祉職が介護過程を展開する意義に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。チームアプローチ(team approach)による介護を提供することができる。
2。直感的な判断をもとに介護を考えることができる。
3。今までの生活から切り離した介護を提供する。
4。介護福祉職が生活を管理するための介護を考えることができる。
5。介護福祉職が実施したい介護を提供する。
介護過程における情報収集に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者の日常生活の困難な部分を中心に収集する。
2。利用者との会話は解釈して記載する。
3。他の専門職が記載した記録は直接的な情報として扱う。
4。利用者の生活に対する思いを大切にしながら収集する。
5。情報収集はモニタリング(monitoring)を実施してから行う。
介護過程における生活課題に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。効率的な支援を提供するために解決するべきこと。
2。利用者が家族の望む生活を送るために解決するべきこと。
3。介護福祉職が実践困難な課題のこと。
4。利用者の生活を改善するために思いついたこと。
5。利用者が望む生活を実現するために解決するべきこと。
介護過程における目標の設定に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。長期目標の期間は、1か月程度に設定する。
2。長期目標は、短期目標ごとに設定する。
3。短期目標は、生活全般の課題が解決した状態を表現する。
4。短期目標は、抽象的な内容で表現する。
5。短期目標は、長期目標の達成につながるように設定する。
介護計画における介護内容に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい。
1。利用者の能力よりも介護の効率を重視して決める。
2。業務の都合に応じて介護できるように、時間の設定は省略する。
3。介護するときの注意点についても記載する。
4。利用者の意思よりも介護福祉職の考えを優先して決める。
5。介護福祉職だけが理解できる表現にする。
Cさん(84歳、女性、要介護3)は、2か月前に自宅で倒れた。脳出血(cerebral hemorrhage)と診断され、後遺症で左片麻痺になった。Cさんは自宅での生活を希望している。長男からは、「トイレが自分でできるようになってから自宅に戻ってほしい」との要望があった。そのため、病院から、リハビリテーションを目的に介護老人保健施設に入所した。
入所時、Cさんは、「孫と一緒に過ごしたいから、リハビリテーションを頑張りたい」と笑顔で話した。Cさんは、自力での歩行は困難だが、施設内では健側を使って車いすで移動することができる。また、手すりにつかまれば自分で立ち上がれるが、上半身が後ろに傾くため、移乗には介護が必要な状態である。
入所時に介護福祉職が行うアセスメント(assessment)に関する次の記述のうち、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
1。自力で歩行ができるのかを確認する。
2。排泄に関連した動作について確認する。
3。孫と面会する頻度について希望を聞く。
4。リクライニング車いすの活用について尋ねる。
5。住宅改修に必要な資金があるのかを確認する。
Dさん(73歳、女性、要介護2)は、認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入居した。
入居後、本人の同意のもとに短期目標を、「食事の準備に参加する」と設定し、順調に経過していた。ある日、Dさんが夕食の準備に来なかった。翌日、担当する介護福祉職が居室を訪ねて理由を聞くと、「盛り付けの見た目が…」と小声で言った。
当日のDさんの記録を見ると、「お茶を配ると席に座ったが、すぐに立ち上がり、料理を皿に盛り付けるEさんの手元を見ていた」「配膳された料理を見て、ため息をついた」とあった。その後、食事の準備には参加していないが、早く来て様子を見ている。また、食事中は談笑し、食事も完食している。
以上のことから再アセスメントを行うことになった。
Dさんの再アセスメントに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。お茶を配る能力について分析する。
2。ため息の意味を料理の味が悪いと解釈する。
3。早く来て様子を見ている理由を分析する。
4。安心して食事ができているかを分析する。
5。Eさんに料理の盛り付けを学びたいと解釈する。
Dさん(73歳、女性、要介護2)は、認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入居した。
入居後、本人の同意のもとに短期目標を、「食事の準備に参加する」と設定し、順調に経過していた。ある日、Dさんが夕食の準備に来なかった。翌日、担当する介護福祉職が居室を訪ねて理由を聞くと、「盛り付けの見た目が…」と小声で言った。
当日のDさんの記録を見ると、「お茶を配ると席に座ったが、すぐに立ち上がり、料理を皿に盛り付けるEさんの手元を見ていた」「配膳された料理を見て、ため息をついた」とあった。その後、食事の準備には参加していないが、早く来て様子を見ている。また、食事中は談笑し、食事も完食している。
以上のことから再アセスメントを行うことになった。
カンファレンス(conference)が開かれ、Dさんの支援について検討することになった。Dさんを担当する介護福祉職が提案する内容として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。
1。食器の満足度を調べること。
2。昼食時だけでも計画を継続すること。
3。居室での食事に変更すること。
4。食事の準備の役割を見直すこと。
5。食事以外の短期目標を設定すること。
総合問題(12問)
Cさん(83歳、女性)は、1人暮らしで、近所に買い物に行く以外はテレビを見て過ごしている。近県に息子がいるが、仕事が忙しく、会いにくることはあまりなかった。
ある日、息子が久しぶりに訪問すると、部屋の中がごみや衣類などで散らかっていた。病院を受診するとCさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断され、要介護1と認定された。
Cさんは、時々、電気湯沸しポットの使い方がわからなくなって湯が出せなかったり、お茶を入れる順番がわからず混乱する様子が見られた。
心配した息子は、介護保険サービスを利用することにした。後日、介護支援専門員(ケアマネージャー)が訪問し、介護保険サービスの利用についてCさんや息子と話し合った。週2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり、介護支援専門員は、「自宅で、衛生的な生活ができる」をケアプランの長期目標とした。
Cさんを担当する訪問介護員(ホームヘルパー)は、サービス提供責任者と共に訪問介護計画書を作成することになった。
次の記述の中で、短期目標として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。掃除機を利用して、1人で掃除をすることができるようになる。
2。電気湯沸しポットを使い、1人でお茶を入れることができるようになる。
3。Cさんの残存機能に着目して支援する。
4。週2回、息子にCさんの自宅を訪問してもらう。
5。訪問介護員と一緒に掃除をすることができるようになる。
Cさん(83歳、女性)は、1人暮らしで、近所に買い物に行く以外はテレビを見て過ごしている。近県に息子がいるが、仕事が忙しく、会いにくることはあまりなかった。
ある日、息子が久しぶりに訪問すると、部屋の中がごみや衣類などで散らかっていた。病院を受診するとCさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断され、要介護1と認定された。
Cさんは、時々、電気湯沸しポットの使い方がわからなくなって湯が出せなかったり、お茶を入れる順番がわからず混乱する様子が見られた。
心配した息子は、介護保険サービスを利用することにした。後日、介護支援専門員(ケアマネージャー)が訪問し、介護保険サービスの利用についてCさんや息子と話し合った。週2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり、介護支援専門員は、「自宅で、衛生的な生活ができる」をケアプランの長期目標とした。
Cさんは、たびたび息子に電気湯沸しポットが壊れていると訴えるようになった。
Cさんのこのような状態に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1。空間認知障害
2。視覚認知障害
3。遂行機能障害
4。失認
5。観念運動失行
Cさん(83歳、女性)は、1人暮らしで、近所に買い物に行く以外はテレビを見て過ごしている。近県に息子がいるが、仕事が忙しく、会いにくることはあまりなかった。
ある日、息子が久しぶりに訪問すると、部屋の中がごみや衣類などで散らかっていた。病院を受診するとCさんはアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断され、要介護1と認定された。
Cさんは、時々、電気湯沸しポットの使い方がわからなくなって湯が出せなかったり、お茶を入れる順番がわからず混乱する様子が見られた。
心配した息子は、介護保険サービスを利用することにした。後日、介護支援専門員(ケアマネージャー)が訪問し、介護保険サービスの利用についてCさんや息子と話し合った。週2回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり、介護支援専門員は、「自宅で、衛生的な生活ができる」をケアプランの長期目標とした。
Cさんの家に訪問介護員(ホームヘルパー)が通い始めて数か月が経過した頃、Cさんの息子から訪問介護員に以下の希望が挙げられた。
介護保険で対応可能な支援として、適切なものを1つ選びなさい。
1。Cさんと息子が出かけている間に洗濯物を取り込む。
2。Cさんの処方薬を薬局で受け取る。
3。地域のお祭りにCさんと一緒に行く。
4。Cさんの部屋の壁紙を張り替える。
5。訪ねて来た親戚にお茶を入れる。
Dさん(70歳、男性)は、19歳のときに統合失調症(schizophrenia)を発症し、入退院を繰り返しながら両親と一緒に生活してきた。両親が亡くなったことをきっかけとして不安に襲われ、妄想や幻聴の症状が強く現れるようになった。そのため、兄に付き添われて精神科病院を受診し、医療保護入院となった。
現在は、入院から3年が経過し、陽性症状はほとんどなく、病棟で日中はレクリエーションに参加するなど落ち着いて生活している。
Dさんが3年前に入院した医療保護入院の制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。Dさんの同意による入院
2。精神保健指定医2名以上の診察の結果が、入院させなければ自傷他害の恐れがあると一致した場合の入院
3。精神保健指定医1名が診察し、入院させなければ自傷他害の恐れがあると判断した場合、72時間以内に制限した入院
4。精神保健指定医1名が診察し、Dさんの同意が得られず、家族等1名の同意がある入院
5。精神保健指定医1名が診察し、Dさんの同意が得られず、さらに家族等の同意が得られないため72時間以内に制限した入院
Dさん(70歳、男性)は、19歳のときに統合失調症(schizophrenia)を発症し、入退院を繰り返しながら両親と一緒に生活してきた。両親が亡くなったことをきっかけとして不安に襲われ、妄想や幻聴の症状が強く現れるようになった。そのため、兄に付き添われて精神科病院を受診し、医療保護入院となった。
現在は、入院から3年が経過し、陽性症状はほとんどなく、病棟で日中はレクリエーションに参加するなど落ち着いて生活している。
1年前からDさんの退院について検討が行われてきた。Dさんは退院後の生活に対する不安があり、「帰る家がない」、「顔見知りの患者や職員がいるのでここを離れたくない」と退院には消極的であった。しかし、Dさんと仲のよい患者が退院し施設入所したことをきっかけに退院を考えるようになった。
Dさんは、整容、入浴、排泄、食事、移動は見守りがあればできる。また、介護福祉職の助言を受ければ、日用品などを買うことができる。経済状況は、障害基礎年金2級と生活保護を受給している。要介護認定を受けたところ、要介護1と認定された。
Dさんの退院先の候補になる施設として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。養護老人ホーム
2。老人福祉センター
3。更生施設
4。地域生活定着支援センター
5。介護老人福祉施設
Dさん(70歳、男性)は、19歳のときに統合失調症(schizophrenia)を発症し、入退院を繰り返しながら両親と一緒に生活してきた。両親が亡くなったことをきっかけとして不安に襲われ、妄想や幻聴の症状が強く現れるようになった。そのため、兄に付き添われて精神科病院を受診し、医療保護入院となった。
現在は、入院から3年が経過し、陽性症状はほとんどなく、病棟で日中はレクリエーションに参加するなど落ち着いて生活している。
Dさんの施設への入所が決まり、うれしそうに退院の準備をするようになった。ある夜、1人で荷物の整理をしていたときに転んでしまい、顔を強打して大きなあざができた。後遺症はないことがわかったが、Dさんは自信をなくし、介護福祉職に、「これでは施設も自分を受け入れてくれないだろう」と言い、「施設入所がうれしくて早く準備がしたかった」と話した。
そばに寄り添い、Dさんの話を聴き終えた介護福祉職が、「施設入所がうれしくて、早く準備をしたかったのですね」と言うと、Dさんは、「退院を諦めていたけど、自分にも暮らせる場所があると思った」とやりたいことや夢を語り出した。
介護福祉職が行ったコミュニケーション技術として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。あいづち
2。言い換え
3。要約
4。繰り返し
5。閉じられた質問
Eさん(35歳、男性)は、1年前に筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断された。当初の症状としては、ろれつが回らず、食べ物の飲み込みが悪くなり、体重の減少がみられた。
その後、Eさんの症状は進行し、同居している両親から介護を受けて生活していたが、両親の介護負担が大きくなったため、障害福祉サービスを利用することになった。障害支援区分の認定を受けたところ、障害支援区分3になった。Eさんは訪問介護員(ホームヘルパー)から食事や入浴の介護を受けて自宅で生活をしている。
Eさんが病院を受診するきっかけになった症状に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1。対麻痺
2。単麻痺
3。球麻痺
4。安静時振戦
5。間欠性跛行(かんけつせいはこう)
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