介護福祉士 過去問 2018
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人間の尊厳と自立(2問)
1960年代後半からアメリカで展開した自立生活運動に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。障害者自身の選択による自己決定の尊重を主張している。
2。障害者の自立生活は、施設や病院で実現されるとしている。
3。「ゆりかごから墓場まで」の実現に向けた制度設計を目指している。
4。障害者が機能回復を図ることを「自立」としている。
5。介護者を生活の主体者として捉えている。
Aさん(65歳、男性、要介護2)は、昨年、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。妻は既に亡くなり、娘のBさん(35歳)は遠方に嫁いでいる。Aさんは、現在、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)で生活している。Aさんは介護福祉職に対して、「Bは頭もいいし、かわいいし、きっと妻に似たんだな」とよく話していた。
Bさんが面会に来た時、「誰だい。ご親切にありがとうございます」というAさんの声と、「私はあなたの娘のBよ、忘れちゃったの」「お父さん、しっかりしてよ」と怒鳴る Bさんの声が部屋から聞こえた。
介護福祉職がAさんへのアドボカシー(advocacy) の視点からBさんに行う対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。Aさんへの行動は間違っていると話す。
2。Bさんに対するAさんの思いを話す。
3。Aさんの成年後見制度の利用を勧める。
4。Aさんとはしばらく面会しないように話す。
5。Bさんの思いをAさんに伝えると話す。
人間関係とコミュニケーション(4問)
利用者との関係を構築するためのコミュニケーションの基本として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。聞き手に徹する。
2。声の高低や抑揚を一定に保つ。
3。身振りや手振りは最小限にする。
4。介護福祉職の主観を基準にする。
5。利用者の生活史を尊重する。
Cさん(87歳、女性)は、介護老人保健施設に入所している。最近、Cさんがレクリエーション活動を休むことが多くなったので、担当のD介護福祉職はCさんに話を聞いた。Cさんは、「参加したい気持ちはあるので、次回は参加します」と言いながらも、浮かない表情をしていた。D介護福祉職は、「自分の気持ちを我慢しなくてもいいですよ」 とCさんに言った。この時のD介護福祉職の言葉かけに該当するバイステック(Biestek、 F.)の7原則の内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。秘密保持
2。自己決定
3。非審判的態度
4。意図的な感情表出
5。個別化
受容の説明に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。価値観を尊重する。
2。問題行動を否定する。
3。言い分に同調する。
4。感情を分析する。
5。否定的感情を抑圧する。
コミュニケーションがより円滑になるように開かれた質問をする目的として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。初対面の利用者と会話を始めるときに緊張をほぐすきっかけをつくる。
2。話す気分になれなくて口数が少ない利用者と会話を続ける。
3。漠然としていて伝わらない利用者の考えを明確にする。
4。重度の認知症(dementia) でコミュニケーション能力が低下している利用者から情報を得る。
5。利用者の繰り返す同じ話を一旦止める。
社会の理解(12問)
「2016年(平成28年)国民生活基礎調査」(厚生労働省)による世帯状況に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。「夫婦と未婚の子のみの世帯」、「単独世帯」、「夫婦のみの世帯」のうち、最も多い世帯構造は「夫婦のみの世帯」である。
2。「高齢者世帯」は全世帯の30%を上回っている。
3。世帯類型別にみると、「母子世帯」の割合は、5%を上回っている。
4。65歳以上の「単独世帯」では、男性よりも女性が多い。
5。65歳以上の男性の「単独世帯」における年齢構成では、男性は75~79歳が最も多い。
現在の日本の雇用に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。終身雇用型の正規雇用はなくなった。
2。正規雇用も非正規雇用も、雇用保険の加入率に差はない。
3。65歳以上の者の就業率は2011年(平成23年)以降減少している。
4。非正規雇用の割合は、全雇用者数の3分の1を上回っている。
5。パート・アルバイトの割合は、非正規雇用労働者数の30%を下回っている。
地域包括ケアシステムを支える互助の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。所得保障を中心としたナショナルミニマム(national minimum)の確保
2。地域福祉向上のための住民の支え合い
3。市場サービスの購入
4。介護保険制度における介護サービスの利用
5。「高齢者虐待防止法」に基づく虐待への対応
日本国憲法第25条で定められている権利として、正しいものを1つ選びなさい。
1。幸福追求権
2。新しい人権
3。思想の自由
4。財産権
5。生存権
Eさん(64歳、男性)は、4年前に企業を定年退職して無職であり、専業主婦の妻と二人で年金生活をしている。他の家族の医療保険の被扶養者ではない。ある日、 Eさんは、自宅の庭掃除をしている時に転倒して、大腿骨を骨折(fracture) した。そのため病院で手術をすることになった。
次の制度のうち、医療費の支払いに適用できるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1。国民健康保険
2。介護保険
3。労働者災害補償保険
4。健康保険
5。後期高齢者医療
介護保険法第1条に規定されている内容に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。高齢社会対策の基本理念や基本となる事項を定める。
2。福祉サービス利用者の利益の保護及び地域福祉の推進を図る。
3。介護が必要となった者等が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営めるよう、保険給付を行う。
4。疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行う。
5。老人の福祉に関する原理を明らかにし、老人に対し、心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じる。
介護保険制度における地域ケア会議の目的として、適切なものを1つ選びなさい。
1。居宅サービス計画の作成
2。事業所の事業運営の推進
3。市町村介護保険事業計画の策定
4。個別ケースの課題分析等を行うことによる地域課題の把握
5。介護認定の審査判定
「障害者差別解消法」に基づく対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。車いすを使用している障害のある人がバスに乗車する時に、介助を依頼された乗務員が身体障害者手帳の提示を求めて、乗車を許可した。
2。聴覚に障害のある人が市の窓口に来た時に、窓口担当者が手話通訳者と一緒に来るように伝えた。
3。視覚に障害のある人がレストランに一人で入った時に、店員が介助者と一緒に来るように求めた。
4。知的障害のある人が市役所の会議に出席した時に、本人の申出に応じて、わかりやすい言葉で書いた資料を、主催者が用意した。
5。精神障害のある人がアパートの賃貸契約をする時に、不動産業者が医師の診断書の提出を求めた。
「障害者総合支援法」における補装具として、正しいものを1つ選びなさい。
1。車いす
2。手すり
3。スロープ
4。床ずれ防止用具
5。簡易浴槽
特定健康診査に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。胸囲の検査が含まれる。
2。生活習慣病(life-style related disease)の検査が含まれる。
3。がん検診が含まれる。
4。受診の後で、希望者には特定保健指導が行われる。
5。対象は75歳以上の者である。
Fさん(75歳、女性、要介護3)は訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用して、自宅(持ち家)で一人暮らしをしている。年金と貯金で生活してきたが、貯金もなくなって利用者負担額の支払いができないので、来月から訪問介護(ホームヘルプサービス)を断りたいとG訪問介護員(ホームヘルパー)に相談した。
G訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。所属する事業所に、来月から訪問介護(ホームヘルプサービス)の利用がなくなると伝える。
2。扶養義務者がいたら、援助をしてもらうように勧める。
3。生活保護制度の申請を勧める。
4。金融機関から借入れをするように勧める。
5。担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に検討を依頼する。
サービス付き高齢者向け住宅に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。各居住部分には、台所、水洗便所、収納設備、洗面設備及び浴室の設置が義務づけられている。
2。居室の面積基準は、15㎡である。
3。食事の提供が義務づけられている。
4。入居者は必要に応じて、介護保険サービスの利用ができる。
5。対象者は、単身高齢者に限られている。
こころとからだのしくみ(12問)
記憶と学習に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。短期記憶とは、数日保持される記憶である。
2。記銘とは、情報を覚えることである。
3。意味記憶とは、自分に起こった出来事の記憶である。
4。道具的条件づけの代表例に「パブロフの犬」がある。
5。観察学習とは、自分の行動を反省することによる学習である。
Kさん(91歳、男性、要介護1)は、65歳の娘と二人暮らしである。訪問介護員(ホームヘルパー)が週2回通っている。もともと頑固で怒りやすい性格だが、ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が茶碗を割ったのをきっかけに怒りを爆発させて、 この訪問介護員(ホームヘルパー)を代えるように娘に主張した。それは難しいと娘が説明したところ、「もういい、他人には自分の気持ちを理解できるはずがないから、どうせ代わっても今と変わりはない」 と話を打ち切ってしまった。
この会話でKさんにみられた適応機制として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。抑圧
2。合理化
3。反動形成
4。昇華
5。投影
血管系に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。リンパ管には血液が流れている。
2。末梢動脈には逆流を予防するための弁がある。
3。左心室から出た血液は大静脈へ流れる。
4。肺動脈には静脈血が流れている。
5。下肢の静脈は体表から拍動を触れる。
眼の症状とそれに関連が強い疾患の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。眼球が痛くなる — 加齢黄斑変性症(age-related macular degeneration)
2。近いところが見えにくい — 緑内障(glaucoma)
3。結膜が充血する — 流行性角結膜炎(epidemic keratoconjunctivitis)
4。硝子体が白くなる — 白内障(cataract)
5。目やにが増える — 糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)
生体で生じる化学反応について、酵素は重要な役割を担っている。酵素を構成する主要成分として、正しいものを1つ選びなさい。
1。タンパク質
2。糖質
3。脂質
4。ビタミン類
5。無機質(ミネラル(mineral))
Lさん(84歳、男性、要介護4)は、自宅で妻と暮らしている。数日前から妻が体調を崩しているため、短期入所生活介護(ショートステイ)を利用することになった。利用初日に、介護福祉職が身体の確認をするために着替えを行ったところ、Lさんの腋窩(えきか)と腹部に赤い丘疹(きゅうしん)が見られ、一部に小水疱(しょうすいほう)を伴っていた。強いかゆみを訴えており、手指間には灰白色の線が見られる。
Lさんに考えられる皮膚疾患について、集団生活を送る上で最も注意すべき優先度の高いものを1つ選びなさい。
1。皮脂欠乏性湿疹(asteatotic eczema)
2。疥癬 (scabies)
3。白癬(tinea)
4。蕁麻疹(urticaria)
5。帯状疱疹(herpes zoster)
排便に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。寝たきりになると下痢になりやすい。
2。麻薬性鎮痛剤の使用中は便秘になりやすい。
3。うつ病(depression) では下痢になりやすい。
4。ウイルス感染では便秘になりやすい。
5。腸閉塞(intestinal obstruction)では下痢になりやすい。
次の症状のうち、膀胱炎(cystitis) で最も起こりやすいものを1つ選びなさい。
1。発熱
2。乏尿
3。残尿
4。腰痛
5。排尿時痛
体内時計を1日24時間の周期に修正する最も強力な因子として、正しいものを1つ選びなさい。
1。日光
2。食事
3。運動
4。仕事
5。入浴
「睡眠の時間は十分にとれているが、ぐっすり眠れた感じがしない状態」に当てはまる不眠症(insomnia) として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。入眠障害
2。中途覚醒
3。熟眠障害
4。早朝覚醒
5。時差症候群(jet lag syndrome)
Mさん(85歳、女性)は、認知症(dementia)と診断されている。数日前に介護老人保健施設に入所した。毎日、夕方から夜間にかけて怒りっぽくなり、担当の職員に大声をあげている。物忘れや徘徊(はいかい)もみられる。
Mさんの現在の状態として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。過眠症(hypersomnia)
2。レム睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder)
3。パニック障害(panic disorder)
4。幻覚
5。タ暮れ症候群
臨終期の身体の様子に関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。
1。手足は温かい。
2。浮腫の出現は少ない。
3。喉からゴロゴロする音が聞かれる。
4。尿量は増加する。
5。呼吸のリズムは規則的である。
発達と老化の理解(8問)
生理的老化の学説に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。エラー破局説では、加齢によって臓器や器官が機能低下することで老化が生じると考える。
2。消耗説では、活性酸素による細胞の損傷で老化が生じると考える。
3。フリーラジカル説では、加齢による臓器や器官の萎縮や縮小に対して、それを補う再生機能が低下することで老化が生じると考える。
4。機能衰退説では、細胞内のDNAが損傷することで老化が生じると考える。
5。老化プログラム説では、人の細胞分裂の回数があらかじめ決まっていることで老化が生じると考える。
キューブラー・ロス(Kubler-Ross、 E.)が提唱した死の受容過程における「取り引き」 に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。
1。死ぬのがなぜ自分なのかと怒る。
2。自分が死ぬことはないと思う。
3。つらい治療を我慢して受けるので助けてほしいと願う。
4。安らかな気持ちで死を受け入れる。
5。もう助からないと思って絶望する。
老化に伴う身体の変化に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。骨密度が上昇する。
2。唾液の分泌量が増加する。
3。肺活量が増加する。
4。貧血になりやすい。
5。皮膚の表面が湿潤化する。
老化に伴う感覚や知覚の変化に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。「1時(いちじ)」と「7時(しちじ)」のような似た音を聞き取ることが難しくなる。
2。暗さに目が慣れる能力よりも、まぶしさに目が慣れる能力が低下する。
3。味覚の低下は個人差が少ない。
4。高音域よりも、低音域の音が聞こえにくくなる。
5。通常の明るさよりも、薄暗い方がよく物が見える。
Aさん(86歳、男性)は、介護老人福祉施設に入所している。2か月前に転倒骨折で入院し、歩行訓練を経て施設に戻ってきたばかりである。施設では、転倒の危険性に配慮して、車いすを使用している。Aさんが車いすから立ち上がろうとするたびに、 介護福祉職が、「危ないから座っていてくださいね」と声をかけるようにした。その結果、 Aさんは、入院以前よりも口数が少なくなり、元気がなくなった。Aさんは、家族や施設の職員、他の入所者との関係は良好である。
Aさんの現在の心理的状態をマズロー(Maslow、 A. H.)の欲求階層説に基づいて説明した次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。生理的欲求が充足されていない状態である。
2。安全欲求が充足されていない状態である。
3。承認欲求が充足されていない状態である。
4。所属・愛情欲求が充足されていない状態である。
5。自己実現欲求が充足されている状態である。
嚥下障害に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。歩く時に胸が痛くなる。
2。食事の時にむせる。
3。食後に上腹部痛が生じる。
4。立ち上がった時に目の前が暗くなる。
5。咳をした時に痰に血が混じる。
パーキンソン病(Parkinson disease)の症状として、適切なものを1つ選びなさい。
1。後屈した姿勢
2。大股な歩行
3。血圧の上昇
4。頻回な下痢
5。無表情
Bさん(75歳、男性)は半年前から尿が出にくくなり、時間がかかるようになった。2日前から風邪気味で、昨夜、飲酒後に市販の風邪薬を服用したところ尿が出なくなった。そのため、今朝になって病院を受診して導尿してもらった。
Bさんの日常生活上の注意点として、適切なものを1つ選びなさい。
1。下半身の保温を心がける。
2。毎日、飲酒をする。
3。いすに座る時間を長くする。
4。排尿の回数を減らす。
5。飲水を控えるようにする。
認知症の理解(10問)
認知症(dementia)の人への基本的な関わりとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。いすから立ち上がろうとする人に、「座っていてください」と言う。
2。トイレで排泄したいと言う人に、「今のおむつは機能が良いので、おむつの中にしてもすっきりします」と言う。
3。息子の居場所を心配する人に、「息子さんは会社で働いていますから、安心してください」 と言う。
4。家に帰りたいと言う人に、「施設で楽しく過ごしましょう」と言う。
5。自分は何もわからなくなってしまったと悲しむ人に、「認知症(dementia) になった人は、皆さん同じです」 と言う。
初期のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)における認知機能障害の特徴として、適切なものを1つ選びなさい。
1。時間に関する見当識障害は認められない。
2。エピソード記憶が障害される。
3。手続き記憶が障害される。
4。記憶障害の進行は急速に進む。
5。若い頃のことを忘れてしまう。
前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)の特徴として、適切なものを1 つ選びなさい。
1。物忘れの自覚
2。幻視
3。抑うつ
4。急速な進行
5。常同行動
Cさん(70歳、女性)は息子(35歳)と二人暮らしをしている。息子の話によると、1年前から時々夜中に、「知らない人が窓のそばに立っている」などと言うことがある。また、ここ3か月で歩くのが遅くなり、歩幅が狭くなった。家事は続けているが、 最近探し物が目立ち、料理の作り方がわからないことがある。病院で検査を受けたが、 頭部MRIでは脳梗塞(cerebral infarction) や脳出血(cerebral hemorrhage)の指摘はなかった。
Cさんの状況から、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
1。正常圧水頭症(normal pressure hydrocephalus)
2。レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)
3。慢性硬膜下血腫(chronic sub dural hematoma)
4。血管性認知症(vascular dementia)
5。うつ病(depression)
認知機能の評価に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。長谷川式認知症スケールで認知症(dementia) の診断が可能である。
2。FAST (Functional Assessment Staging)は、血管性認知症(vascular dementia)の重症度判定に用いる。
3。IADL (Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)のアセスメント (assessment) は、軽度の認知症(dementia) において有用である。
4。MMSE (Mini-Mental State Examination)は、日常生活の行動観察から知能を評価する検査である。
5。言語機能が障害されると、認知症(dementia) の重症度評価はできなくなる。
血管性認知症(vascular dementia)の危険因子として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。認知症(dementia) の家族歴
2。甲状腺機能低下症(hypothyroidism)
3。頭部外傷の既往
4。メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)
5。ダウン症候群(Down’s syndrome)
認知症(dementia)の人への日常生活上の支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。次に何をすればよいか判断できない人には、ヒントを伝えて一人で考えてもらう。
2。通所介護(デイサービス)を利用する曜日がわからない人には、施設への入所を勧める。
3。自分が今どこにいるのかわからない人には、そのたびに場所を伝える。
4。着衣失行のある人には、着脱のたびに介護福祉職が代わりに行う。
5。数分前の出来事を思い出せない人には、昔の思い出を聞かないようにする。
在職中に若年性認知症(dementia with early onset)になった人の家族に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。子ども世代に与える心理的な影響が大きい。
2。子どもが若年性認知症(dementia with early onset)になる可能性が高い。
3。身体的機能に問題が認められないので、家族の介護負担は少ない。
4。家族の気づきによって早期発見されることが多い。
5。本人への病名の告知は家族が行う。
Dさん(75歳、男性)は、介護福祉職のEさんの近所に3年前に引っ越してきた。Dさんは引っ越してきた時から一人暮らしである。最近、Dさんは、「米が盗まれてしまって、タ飯が作れなくて困っている。米を貸してほしい」と、タ方、Eさんの家をたびたび訪ねるようになった。Dさんの家族は海外赴任中の息子家族だけだと、以前Dさんから話を聞いたことがある。Eさんは息子と一度も会ったことはない。
EさんがDさんについて相談する機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。福祉事務所
2。地域活動支援センター
3。居宅介護支援事業所
4。認知症疾患医療センター
5。地域包括支援センター
認知症(dementia) の利用者Fさんは、施設外へ出て行って一人で帰れないことを繰り返している。Fさんへの予防的対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。Fさんが出て行こうとするたびに、制止する。
2。Fさんの視線の高さに合わせて、出入口に「通行止め」と書いた札を貼る。
3。Fさんに「ここがあなたの家です」と、繰り返し説明する。
4。Fさんと一緒にスタッフも出かけて、戻るように指示する。
5。Fさんの日常の様子を観察した上で、出て行く理由や目的を検討する。
障害の理解(10問)
ICF (International Classification of Functioning. Disability and Health :国際生活機能分類)の社会モデルに関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。障害は、個人の問題である。
2。障害は、病気・外傷などから直接的に生じる。
3。障害は、専門職による個別的な治療で解決する。
4。障害は、環境によって作り出されるものである。
5。障害への対処では、個人のよりよい適応と行動変容が目標とされる。
障害福祉計画において、ノーマライゼーション(normalization) の理念に沿って設定されている成果目標として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用する交通機関の整備
2。ADL (Activities of Daily Living】日常生活動作)の自立
3。身体機能の回復による社会復帰
4。疾病や障害の管理
5。福祉施設の入所者の地域生活への移行
「ソーシャルインクルージョン(social inclusion)」を説明する内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。本人の利益のために、本人に代わって意思決定をすること
2。全人間的復権のこと
3。共に生き、支え合うこと
4。障害者の「強さ」に着目して支援すること
5。権利擁護や代弁をする活動のこと
高次脳機能障害(higher brain dysfunction) の主な症状の1つである社会的行動障害に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。自分で計画を立てて物事を実行することができない。
2。2つのことを同時にしようとして混乱する。
3。新しいことを覚えられなくて何度も人に聞く。
4。ちょっとしたことで感情を爆発させる。
5。人に指示をしてもらわないと動けない。
自閉症(autism) の特性に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。対人関係の形成に障害がある。
2。読む、書く、計算することが苦手である。
3。知的機能の発達に遅れがみられる。
4。集中力がない。
5。思考の流れに関連性や統一性がない。
G君(12歳、男性)は現在、小学校に通学している。小さい頃から、集中力が乏しい、じっとしていられない、順番が待てないなどの症状が指摘されていた。また、 このような行動に対して友人や周囲の大人から注意を受けることが多く、自信が持てないでいた。心配した母親は、紹介を受けて発達障害者支援センターに相談することにした。
G君に対する支援方法の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。一度に多くの指示を伝える。
2。他者との交流を回避する。
3。集中できる環境をつくる。
4。比喩を用いた会話を促す。
5。視覚に強い刺激を与える。
言語機能障害を来す難病として、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
1。潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)
2。悪性関節リウマチ(malignant rheumatoid arthritis)
3。後縦靭帯骨化症(ossification of posterior longitudinal ligament)
4。クローン病(Crohn disease)
5。脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration)
適応機制の1つである「退行」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。認めたくない欲求を心の中に抑え込もうとする。
2。欲求を価値の高い行為に置き換える。
3。適当な理由をつけて、自分を正当化しようとする。
4。発達の未熟な段階に後戻りして、自分を守ろうとする。
5。苦しくつらい現実から逃げることで、一時的に心の安定を求める。
相談支援専門員の業務として、適切なものを1つ選びなさい。
1。障害支援区分の審査判定を行う。
2。就労に必要な能力を高める訓練を行う。
3。サービス等利用計画を作成する。
4。個別支援計画を作成する。
5。外出時の移動介護を行う。
Hさん(女性)は、長男J君(3歳)が通園中の保育所の保育士から、「J君は言語などの発達に遅れがあるようだ」 と伝えられた。子どもの将来に不安を感じたHさんは、知り合いの介護福祉職に相談した。
介護福祉職がHさんに対して行うアドバイスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。子どもの発達の状態を見守る。
2。児童発達支援センターに相談する。
3。児童相談所の判定を受ける。
4。障害児保育の申請を行う。
5。居宅介護事業所を紹介する。
医療的ケア(5問)
医療行為としての喀痰吸引等を行うための指示書に関する次の記述のうち、 正しいものを1つ選びなさい。
1。医師が作成する。
2。介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成する。
3。看護師が作成する。
4。有効期限は3年である。
5。指示内容の実施は、介護福祉士に限定される。
パルスオキシメータ(pulse oximeter)での測定に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい
1。呼吸回数を測定できる。
2。体温を測定できる。
3。静脈血の酸素飽和度を反映している。
4。末梢の血液循環が悪くても正確な値が出る。
5。健康な人の基準値は95~100%である。
喀痰吸引を必要とする利用者に対する生活支援として、適切なものを1つ選びなさい。
1。口腔内の乾燥を保つ。
2。室内の空気を清浄に保つ。
3。室内の湿度を30%以下に保つ。
4。水分摂取を控える。
5。仰臥位から側臥位への体位変換を控える。
介護福祉士が喀痰吸引を指示に従って実施したが、1回の吸引で痰が取り切れなかった。再度、吸引を行うときの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。呼吸が落ち着いたことを確認する。
2。吸引時間を延長する。
3。吸引圧を高くする。
4。太い吸引チューブに変更する。
5。痰がたまっていそうな部位にしばらく吸引チューブをとどめる。
Aさん(85歳)は、胃ろうを造設している。介護福祉士は、栄養剤を注入する前にAさんの排尿を促して、排尿があったのを確認した後に注入を開始した。注入する栄養剤は体温に近い温度で用意して、注入中の体位は角度10度の仰臥位で行った。栄養剤の量と注入の速度は、指示のとおりに行った。注入中に、Aさんが嘔吐した。
嘔吐の原因として、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
1。注入前の排尿
2。栄養剤の温度
3。注入中の体位
4。栄養剤の量
5。注入の速度
介護の基本(10問)
2017年(平成29年)4月現在、経済連携協定(Economic Partnership Agreement)に基づく介護福祉士候補者等の受入れに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1。介護福祉士候補者の受入れは、2002年度(平成14年度)から始まった。
2。対象となる国は、東南アジア6か国である。
3。介護福祉士候補者の受入れ施設の要件は、常勤介護職員の2割以上が介護福祉士であることである。
4。介護福祉士候補者の在留期間は、3年である。
5。介護福祉士として介護業務に従事する限り、日本に在留できる。
社会福祉士及び介護福祉士法に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
(法改正により、問題改訂)
1。介護に従事している者は、介護福祉士を名乗ることができる。
2。介護福祉士の業として、介護者に対する介護に関する指導が含まれる。
3。心身の故障により業務を適正に行えないと定める人は、介護福祉士となることができる。
4。介護福祉士は信用失墜行為をした場合、罰則により1年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられる。
5。介護福祉士国家試験に合格した日から、介護福祉士を名乗ることができる。
介護における自立に向けた支援に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。機能回復訓練を中心に介護計画を作成すること
2。他者の支援を受けずに、自らの力で生活できる状態にすること
3。本人の意思よりも、介護者からみた自立を優先すること
4。介護を受けていても社会参加できるように支援すること
5。自分で着衣し終わるまで、何時間でも介護者が見守ること
Hさん(75歳、女性)は、1か月前に介護老人福祉施設に入所した。脳梗塞 (cerebral infarction)の後遺症として、左片麻痺があり、認知症(dementia) と診断されている。看護師として長年勤め、退職時は看護部長であった。Hさんは日頃から、介護福祉職に苦情を言い、周りの利用者とのトラブルも絶えない。特に日中の入浴に関しては、拒否が強く、「私は仕事があるから、夜に一人でお風呂に入りたい」という訴えが続いている。
介護福祉職のHさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。施設長から、特別扱いはできないことを説明してもらう。
2。夜の、居室での全身清拭に変更する。
3。Hさんの対応を、施設の看護職員に任せる。
4。家族から、既に退職していることを説明してもらう。
5。Hさんの働いていた頃の話を詳しく聴く。
看護小規模多機能型居宅介護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。居宅サービスに位置づけられている。
2。長期間の宿泊を目的としている。
3。管理者は医師とされている。
4。都道府県域でのサービス提供を行う。
5。看護と介護を一体的に提供する。
個人情報を使用するに当たり、本人や家族への説明と同意が不要となるケースとして、適切なものを1つ選びなさい。
1。意識消失とけいれん発作を起こした利用者の個人情報を救急隊員に提供する場合
2。指定介護事業者が、サービス担当者会議に利用者の個人情報を提供する場合
3。行事で撮影した利用者の顔写真を、施設の広報誌に使用する場合
4。転居先の施設の求めに応じて、利用者の個人情報を提供する場合
5。実習生が、利用者の個人情報を閲覧する場合
介護老人福祉施設における防災対策に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。消防法において、年1回以上の消火・避難訓練が義務づけられている。
2。大規模災害時には、災害派遣医療チーム(DMAT)の活動拠点本部になることが義務づけられている。
3。災害対策基本法に基づき、避難行動要支援者名簿の作成が、施設長に義務づけられている。
4。避難訓練は、混乱が想定される夜間は避ける。
5。施設が作成する非常災害対策計画の内容は、職員間で十分に共有する。
一人暮らしの認知症高齢者のJさんが、一昨日、訪問販売で高価な寝具を購入して、家族が困惑している。この家族への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。Jさんが他者と関わらないように助言する。
2。国民生活センターで、契約を解除してもらうように伝える。
3。施設入所を勧めて、消費者被害を繰り返さないようにする。
4。クーリング・オフ制度を利用して、契約を解除できることを伝える。
5。自己破産制度を活用して、自己破産を勧める。
「育児・介護休業法」に基づく、休業や休暇などの取得に関する次の記述のうち、 適切なものを1つ選びなさい。
1。育児休業期間は、子が満3歳になるまでである。
2。子の小学校就学前まで短時間勤務制度を活用できる。
3。子が病気等をしたときは、3歳まで年に10日間の看護休暇を取得できる。
4。要介護状態にある家族の通院の付添いをするときは、介護休暇を取得できる。
5。介護休業とは、2か月以上要介護状態が続いている家族を介護するためのものである。
「ストレスチェック制度」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。ストレスチェックは会社の上司が実施する。
2。ストレスチェックは、労働者数30人以上の事業者に義務づけられている。
3。労働者のメンタルヘルス不調の未然防止が主な目的である。
4。実施した結果は、事業者から労働者に対して通知することが義務づけられている。
5。各事業所で2年に一度実施することが規定されている。
コミュニケーション技術(6問)
Kさん(75歳、女性)は、脳梗塞(cerebral infarction)を発症して、1か月間入院した後、介護老人保健施設に入所した。Kさんは重度の運動性失語症(motor aphasia) のため、自分から話すことはなかった。
入所して2か月ほど過ぎた頃、Kさんは、少しずつ言葉が話せるようになった。ある日の午後2時頃、介護福祉職に向かって、「お茶、いや、違う、お、お、違う、ええと」 と話し始めたが、伝えたい言葉が見つからないようで、もどかしそうであった。
この時のKさんへの介護福祉職の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。「何を言いたいのでしょうか」
2。「もう1回繰り返してください」
3。「おやつの時間まで待ってください」
4。「何か飲みたいのですね。お水ですか?」
5。「言葉が出てきてよかったですね」
抑うつ状態(depressive state)の利用者への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。元気を出すように言う。
2。沈黙している理由を問いただす。
3。会話を促す。
4。気晴らしに散歩に誘う。
5。見守っていることを伝える。
Lさん(75歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。中等度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断されて、担当のM介護福祉職(男性)を、既に亡くなった自分の夫であると認識している。何か心配なことがあると、M介護福祉職を探しだして、「お父さん聞いて…」 と不安そうな表情で話してくる。
不安そうな表情で話すLさんへの、M介護福祉職の対応として、最も適切なものを1 つ選びなさい。
1。女性職員に対応してもらうように伝える。
2。夫は既に亡くなっていることを伝える。
3。Lさんの話に耳を傾ける。
4。おしぼり畳みの軽作業を依頼する。
5。忙しくて手が離せないことを伝える。
Aさん(97歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。最近、衰弱が進んで水も飲めなくなり、「もう、逝ってもいいんだけどね」 とつぶやくことが増えた。 ある日、夜勤の介護福祉職がAさんの様子を確認しようとベッドに近づくと、Aさんが目を開けて、「お迎えはまだかしらね」と穏やかな顔で言った。
Aさんの発言に対する介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。何も考えずに早く寝た方がいいと就寝を促す。
2。Aさんの手を握り、ゆっくりさする。
3。そのような言葉を言ってはいけないと伝える。
4。明日、家族に連絡して来てもらうことを伝える。
5。いつものことだと思って、声をかけずにそのまま部屋を出る。
介護業務の事故報告に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。口頭での報告は、結論を述べてから事故に至る経過を説明する。
2。事故報告書は、管理者以外は閲覧できないように保管する。
3。軽微な事故の場合は、後日報告する。
4。介護福祉職としての判断を除外して報告する。
5。記録した内容は、口頭での報告が不要である。
ブレインストーミング(brainstorming)の原則に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。奇抜な意見を除いて、自由に意見を出す。
2。他人の意見が正しいかどうかをその場で判断する。
3。意見の質よりも、数多くの意見を出すことに価値を置く。
4。他人の意見を参考にしてはいけない。
5。他人の意見を自由に批判する。
生活支援技術(26問)
Bさん(87歳、女性)は夫(90歳)と二人暮らしである。Bさんには持病があり、夫は脳梗塞(cerebral infarction )の後遺症による軽い右片麻痺で、訪問介護(ホー ムヘルプサービス)を利用している。Bさんと夫は苦労して手に入れた自宅に愛着を感じており、以前から、「死ぬならこの家で」 と話していた。ある日Bさんは、「この家で死にたいと思っていたけど、いつまで二人で暮らせるか・・・」 と打ち明けた。
話を聞いた訪問介護員(ホームヘルパー)がBさんにかける言葉として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。「ご夫婦二人で入居できる施設を探しましょう」
2。「便利な道具がいろいろありますから使ってみましょう」
3。「どなたかご家族と同居できるといいですね」
4。「いざとなれば病院に入院しましょう」
5。「何か心配なことがおありなんですね」
介護老人福祉施設における居室の環境整備で留意すべき点として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者が使い慣れた家具を置く。
2。居室のドアは開けたままにしておく。
3。時計は天井に近い壁に掛ける。
4。居室の温度は、介護福祉職の感覚に基づいて調整する。
5。多床室は、入口から室内が見通せるように家具を配置する。
利用者の自宅の清掃を行うときの注意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。玄関は乾燥した茶殻をまいて掃く。
2。窓ガラスは最初に乾いた雑巾で拭く。
3。畳は畳の目に沿って拭く。
4。浴室にカビ取り剤を散布するときは窓を閉める。
5。はたきを使った掃除は低い所から始める。
ユニットケアを行う入居施設の「プライベート空間」に関する次の記述のうち、 適切なものを1つ選びなさい。
1。集団レクリエーションを行う空間である。
2。地域の人も利用できる喫茶コーナーを設ける空間である。
3。複数の利用者が集うことができる空間である。
4。利用者の居室を示す空間である。
5。面会者用の空間である。
Cさん(75歳、男性)は、頚椎症(cervical spondylosis)と診断された。手がしびれ、指先に力が入らない。しびれが強い左手に加えて、最近では、右手の症状が進行して、食後の歯磨きがうまくできなくなった。
Cさんが口腔の清潔を保つための介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。歯間ブラシの使用を勧める。
2。歯ブラシをやめて、洗口液のうがいをするように勧める。
3。柄を太くした歯ブラシの使用を勧める。
4。口をすすぐときは、上を向くように勧める。
5。歯ブラシを歯肉に当てるように勧める。
保温効果を高めるための着衣に関する次の助言のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。衣類の間に薄手の衣類を重ねて着るように勧める。
2。一番上に通気性の高い衣類を着るように勧める。
3。一回り小さいサイズの衣類を着るように勧める。
4。肌に接する衣類は、防水性の高いものを着るように勧める。
5。袖幅の大きい衣類を着るように勧める。
ベッドの端に座っている左片麻痺の利用者の、立ち上がりまでの基本的な介護として、適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者の右側に立つ。
2。立ち上がる前に、深く座りなおすように促す。
3。利用者の右膝を支える。
4。利用者を真上に持ち上げる。
5。立ち上がった時に、利用者の右膝の裏が伸びていることを確認する。
屋外での車いすの介助方法として、適切なものを1つ選びなさい。
1。段差を上がるときは、キャスターを斜めに向ける。
2。段差を下がるときは、後ろ向きで後輪から下りる。
3。急な上り坂では、両腕の力で素早く進む。
4。急な下り坂では、前向きで進む。
5。砂利道では、後輪を持ち上げて進む。
図はU駅のホームの見取図である。介護福祉職が視覚障害者と列車を待つときの位置として、適切なものを1つ選びなさい。
1。A
2。B
3。C
4。D
5。E
食中毒(foodborne disease)の予防に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1。生食用海産魚介類は、塩水で洗う。
2。カレーやシチューは、常温で保存する。
3。生の肉を切った包丁とまな板は、すぐに洗って熱湯をかけておく。
4。豚肉は、中心部が50℃になるように1分間加熱する。
5。解凍した冷凍食品の残りは、再度冷凍して保管する。
嚥下障害がある利用者に提供する飲食物として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。レモンジュース
2。だんご
3。プリン
4。牛乳
5。紅茶
施設における介護福祉職と他職種との連携として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。食事時に咳込む利用者の嚥下機能の評価を、作業療法士に相談する。
2。寝たきりの利用者の仙骨部に発赤を見つけたときは、看護師に相談する。
3。体重減少が続いている利用者に気づいたときは、社会福祉士に相談する。
4。車いすでの食事時に姿勢が崩れてしまう利用者に気づいたときは、言語聴覚士に相談する。
5。嚥下困難のある利用者に提供する食事内容を、歯科衛生士に相談する。
糖尿病(diabetes mellitus)のある利用者の入浴時に、特に注意して観察すべき皮膚の部位として、適切なものを1つ選びなさい。
1。A
2。B
3。C
4。D
5。E
おむつで排泄を行っている利用者の陰部の清拭に関する次の記述のうち 適切なものを1つ選びなさい。
1。排便がなければ、臀部の清拭は省略できる。
2。女性では、会陰から肛門に向かって拭く。
3。本人の希望がなければ、実施しなくてよい。
4。男性の清拭の回数は、女性よりも少なくてよい。
5。週2回入浴を実施していれば、毎日行わなくてよい。
排便のメカニズムに基づく排泄の介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。トイレまでの歩行は、胃・結腸反射を誘発するために有効である。
2。食後の臥床は、腸内の蠕動蓮動の亢進に有効である。
3。トイレ誘導は、便意を催してから30分後が有効である。
4。腹部マッサージは、下行結腸、横行結腸、上行結腸の順に行うことが有効である。
5。便座に座って足底を床につけた前傾姿勢は、腹圧を高めるために有効である。
直腸性便秘のある高齢者の介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。排便時は隣に立って見守る。
2。市販の下剤を毎日勧める。
3。日中の活動を控えるように勧める。
4。朝食後、トイレに誘導する。
5。食物繊維は控えるように勧める。
消化管ストーマを造設している人の生活支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。排泄物がパウチの3分の1から2分の1程度たまったら処理するように助言する。
2。ベルトでウエストを締める服を選ぶように助言する。
3。ラジオ体操は控えるように助言する。
4。回腸ストーマのある人は水分摂取は控えるように助言する。
5。れんこんやごぼうを多くとるように助言する。
季節や行事と、食事の組合せとして、最もふさわしいものを1つ選びなさい。
1。節分 — お節料理
2。桃の節句(ひな祭り) — 柏餅
3。七タ — 七草粥
4。土用の丑の日 — うなぎのかば焼き
5。冬至 — ちまき
疾病のために食事制限がある利用者の食生活に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。人工透析をしている利用者には、生野菜を勧める。
2。高血圧の利用者には、 1日の塩分摂取量を10g以下にする。
3。骨粗鬆症(osteoporosis) の利用者には、豆類を勧める。
4。糖尿病(diabetes mellitus)の利用者には、朝食に1日のエネルギー量の半分を配分する。
5。肝疾患(liver disease)の利用者には、低カロリー、低たんぱくの食事を勧める。
エンゲル係数について相談を受けた介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。住居費について一緒に考える。
2。食料費の内容について一緒に考える。
3。水道光熱費の内容について一緒に考える。
4。交際費の内容について一緒に考える。
5。教養娯楽費の内容について一緒に考える。
洗濯に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。ほころびや破れがあるものは、修理してから洗濯する。
2。色が移るのを防ぐために、素材の違うものは分けて洗濯する。
3。嘔吐物で汚れたカシミヤのセーターは、塩素系漂白剤につけてから洗濯する。
4。ファスナーは開けた状態で洗濯する。
5。マジックテープは、はずした状態で洗濯する。
昼夜逆転している利用者への介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。食べたい時に、食事をするように促す。
2。1時間以上、昼寝をするように促す。
3。タ方に、散歩をするように促す。
4。寝る直前に熱いお風呂に入るように促す。
5。眠くなるまで、テレビを見て過ごすように促す。
パーキンソン病(Parkinson disease)(ホーエン・ヤール重症度分類ステージ3)の高齢者の寝室環境に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。ベッドは介護者に合わせた高さにする。
2。ベッドに手すりをつける。
3。マットレスは体が沈みこむものを選ぶ。
4。ベッドサイドの床にクッション性のあるマットを敷く。
5。枕は頭部前屈になるような高さにする。
Dさん(75歳、女性)は、以前は散歩が好きで、毎日、1時間ぐらい近所を歩いていた。最近、心不全(heart failure)が進行して歩行がゆっくりとなり、散歩も出かけず、窓のそばに座って過ごすことが多くなった。食事は、すぐおなかがいっぱいになるからと、6回に分けて食べている。夜、「横になると呼吸が苦しい時があり、眠れていない」という言葉が聞かれるようになった。
Dさんへの安眠の支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。寝る前に、肩までつかって入浴する。
2。寝る30分前に、少量の食事を摂取する。
3。以前のように、毎日1時間の散歩を再開する。
4。就寝時は、セミファーラー位にする。
5。朝、目覚めた時にカーテンを開ける。
終末期にある利用者を施設で看取る家族への支援として、最も適切なものを1 つ選びなさい。
1。毎日面会に来るように促す。
2。家族が利用者のためにできることを提案する。
3。積極的な情報提供は控える。
4。感情を表出しないように助言する。
5。パブリックスペースを用意する。
施設において、介護福祉職の行う死後の処置として、適切なものを1つ選びなさい。
1。義歯ははずす。
2。衣服は施設が指定したものを用いる。
3。着物の場合は右前に合わせる。
4。着物の場合は帯紐を縦結びにする。
5。死後の処置は、死後3時間経過してから行う。
介護過程(8問)
介護過程の目的に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。疾病の診断資料として活用する。
2。職種間の専門性の違いを明確にする。
3。介護福祉職の業務負担を軽減する。
4。利用者の自己実現を支援する。
5。家族の希望や思いを代弁する。
利用者のアセスメント(assessment) に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。利用者本人の希望に沿った情報を収集する。
2。家族のニーズを優先させながら情報を収集する。
3。介護福祉の知識を活用して情報を解釈する。
4。生活課題を明確にした後で情報を関連づける。
5。利用者の情報を整理した後で要望を聞く。
介護計画の立案に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。以前の介護計画は考慮せずに立案する。
2。現実的で実践可能な内容にする。
3。介護福祉職の望む利用者像を目指す。
4。本人や家族の希望と乖離してもよい。
5。安全性よりも効果を優先する。
介護記録に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。事実はありのままに記録する。
2。鉛筆で記録する。
3。数日後に記録する。
4。介護福祉職の感情を記録する。
5。他職種との関わりを除外して記録する。
介護過程の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。介護計画の内容に対する介護福祉職の満足度を評価する。
2。支援の実施状況に関する情報を整理して、評価する。
3。複数ある短期目標は集約して評価する。
4。実施後に評価基準を定めて評価する。
5。家族が多角的な視点から評価する。
Eさんは認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。廊下を頻繁に歩き、他の利用者の部屋に入ってはトラブルになりかけている。介護福祉職が声をかけると、「私には行くところがある」 と怒鳴る。
Eさんのアセスメント(assessment) に関する次の記述のうち、最も適切なものを1 つ選びなさい。
1。怒鳴られた介護福祉職の気持ちを情報として活用する。
2。「廊下を頻繁に歩かないこと」を生活課題に設定する。
3。他の利用者とトラブルになりかけている情報は不要と判断する。
4。「私には行くところがある」という言葉を解釈する。
5。言動から短気な性格だと考えて分析する。
Fさん(75歳、女性)は、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)である。家族の介護負担が増加して、3日前から介護老人保健施設に入所している。入所前から、トイレに間に合わずに尿失禁をしてしまうことがあるため、昼夜、リハビリパンツを使用している。歩行は自立している。夜間、トイレに起きているが、その後、眠っていることが確認されている。
Fさんの尿失禁の改善を目標に収集する情報として、最も優先度の高いものを1つ選びなさい。
1。介護負担となっている家族背景
2。施設生活に対する不安
3。夜間の中途覚醒状況
4。トイレに行く時間帯
5。歩行に必要な下肢筋力
Gさん(66歳、女性)は、1年前に脳梗塞(cerebral infarction) を発症して片麻痺になった。在宅復帰を目指し、介護老人保健施設に入所して、「家に帰れるように頑張らなくちゃ」 と熱心に立位訓練に取り組んでいた。しかし、同居していた孫が3日前に訪れてから、「体調が悪い」と言って、閉じこもり、食事は半分も食べなくなった。 傾聴ボランティアがGさんの居室を訪れると、「訓練しても帰るところがない」と泣いて話したという。
Gさんに対する介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。食事量を評価して、栄養指導を行う。
2。立位訓練を評価して、回復状況を把握する。
3。家族と調整して、退所後の住まいを整える。
4。サービス担当者会議に孫を招集する。
5。傾聴ボランティアの情報を基に、本人の生活ニーズを確認する。
総合問題(12問)
Bさん(72歳、女性)は1か月前に脳出血(cerebral hemorrhage)で倒れて、不全麻痺は残ったが、自力でベッドから車いすに移乗できるまでに回復した。食事や排泄はベッドから離れて行えるようになり、在宅で生活することになった。Bさんは長女と同居しているが、長女は働いていて日中不在なので、介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス) を利用することになった。
Bさんは日中はベッド上での生活が主体である。車いすの左側のブレーキをかけ忘れることや、左側の物に気づかずに衝突してしまうことがある。また、食事の時にお膳の左側の食べ残しが目立ち、屋内の生活にも何らかの介助が必要である。
Bさんの症状として、正しいものを1つ選びなさい。
1。全般性注意障害
2。失行
3。見当識障害
4。実行機能障害
5。左半側空間無視
Bさん(72歳、女性)は1か月前に脳出血(cerebral hemorrhage)で倒れて、不全麻痺は残ったが、自力でベッドから車いすに移乗できるまでに回復した。食事や排泄はベッドから離れて行えるようになり、在宅で生活することになった。Bさんは長女と同居しているが、長女は働いていて日中不在なので、介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス) を利用することになった。
Bさんは日中はベッド上での生活が主体である。車いすの左側のブレーキをかけ忘れることや、左側の物に気づかずに衝突してしまうことがある。また、食事の時にお膳の左側の食べ残しが目立ち、屋内の生活にも何らかの介助が必要である。
Bさんの状態に該当する障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)の判定として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。ランクA1
2。ランクA2
3。ランクB1
4。ランクB2
5。ランクC1
Bさん(72歳、女性)は1か月前に脳出血(cerebral hemorrhage)で倒れて、不全麻痺は残ったが、自力でベッドから車いすに移乗できるまでに回復した。食事や排泄はベッドから離れて行えるようになり、在宅で生活することになった。Bさんは長女と同居しているが、長女は働いていて日中不在なので、介護保険の訪問介護(ホームヘルプサービス) を利用することになった。
Bさんは日中はベッド上での生活が主体である。車いすの左側のブレーキをかけ忘れることや、左側の物に気づかずに衝突してしまうことがある。また、食事の時にお膳の左側の食べ残しが目立ち、屋内の生活にも何らかの介助が必要である。
ある朝、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると、Bさんが寝室の床に倒れていた。
訪問介護員(ホームヘルパー)が最初に取るべき行動として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。床から抱き起こす。
2。家族に連絡をする。
3。救急車を呼ぶ。
4。意識を確認する。
5。主治医に連絡する。
Cさん(87歳、女性)は、「財布がなくなった、誰かに盗られた」と訴えるようになった。 夫が盗られていないことを説明しても受け入れなかった。心配した夫に連れられて受診すると、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。その後、認知症(dementia) の進行に伴って夫の介護負担が増えたので、通所介護(デイサー ビス)を利用することになった。
ある日、介護福祉職が入浴介助をしている時、Cさんの体に複数のあざを見つけたため、 介護支援専門員(ケアマネジャー)に報告した。介護支援専門員(ケアマネジャー)から連絡を受けた地域包括支援センターの職員がCさんと夫に確認したところ、夫による暴力が原因であることがわかった。
夫の介護負担が軽くなるように、短期入所生活介護(ショー トステイ)の利用を勧めたが、夫は拒否した。その後も、虐待は改善されなかった。そこで、市町村のやむを得ない事由による措置により施設に入所することになった。
入所後まもなく、夜間に施設内を歩き回るCさんの様子が見られた。介護福祉職が声をかけると、「トイレの場所がわからない」と話した。日中はトイレで排泄を行い、下着を汚すことはなかった。
通所介護(デイサービス)を利用する前のCさんにみられた認知症(dementia) の症状として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。幻覚
2。抑うつ
3。見当識障害
4。失認
5。妄想
Cさん(87歳、女性)は、「財布がなくなった、誰かに盗られた」と訴えるようになった。 夫が盗られていないことを説明しても受け入れなかった。心配した夫に連れられて受診すると、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。その後、認知症(dementia) の進行に伴って夫の介護負担が増えたので、通所介護(デイサー ビス)を利用することになった。
ある日、介護福祉職が入浴介助をしている時、Cさんの体に複数のあざを見つけたため、 介護支援専門員(ケアマネジャー)に報告した。介護支援専門員(ケアマネジャー)から連絡を受けた地域包括支援センターの職員がCさんと夫に確認したところ、夫による暴力が原因であることがわかった。
夫の介護負担が軽くなるように、短期入所生活介護(ショー トステイ)の利用を勧めたが、夫は拒否した。その後も、虐待は改善されなかった。そこで、市町村のやむを得ない事由による措置により施設に入所することになった。
入所後まもなく、夜間に施設内を歩き回るCさんの様子が見られた。介護福祉職が声をかけると、「トイレの場所がわからない」と話した。日中はトイレで排泄を行い、下着を汚すことはなかった。
Cさんが施設に入所する根拠となっている法律として、正しいものを1つ選びなさい。
1。介護保険法
2。生活保護法
3。老人福祉法
4。社会福祉法
5。精神保健及び精神障害者福祉に関する法律
Cさん(87歳、女性)は、「財布がなくなった、誰かに盗られた」と訴えるようになった。 夫が盗られていないことを説明しても受け入れなかった。心配した夫に連れられて受診すると、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。その後、認知症(dementia) の進行に伴って夫の介護負担が増えたので、通所介護(デイサー ビス)を利用することになった。
ある日、介護福祉職が入浴介助をしている時、Cさんの体に複数のあざを見つけたため、 介護支援専門員(ケアマネジャー)に報告した。介護支援専門員(ケアマネジャー)から連絡を受けた地域包括支援センターの職員がCさんと夫に確認したところ、夫による暴力が原因であることがわかった。
夫の介護負担が軽くなるように、短期入所生活介護(ショー トステイ)の利用を勧めたが、夫は拒否した。その後も、虐待は改善されなかった。そこで、市町村のやむを得ない事由による措置により施設に入所することになった。
入所後まもなく、夜間に施設内を歩き回るCさんの様子が見られた。介護福祉職が声をかけると、「トイレの場所がわからない」と話した。日中はトイレで排泄を行い、下着を汚すことはなかった。
Cさんに対する夜間の排泄の支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。定時にトイレ誘導を行う。
2。トイレの入口を明るくする。
3。水分を控えるように話をする。
4。紙おむつの使用を勧める。
5。ポータブルトイレを居室に置く。
N市に住んでいるDさん(64歳、男性)は38歳の時にバイクで事故を起こして、第6頸髄節(けいずいせつ)まで機能残存の頸髄損傷(けいずいそんしょう)(cervical cord injury)となった。上肢の筋力向上と可動域の確保のためにリハビリテーションを行ったが、手関節は拘縮して、スプーンを握ることはできなかった。また、夏になると障害の特性から体調が悪くなることを自覚していた。施設への入所も考えたが、家族と共に暮らすことを選んで、N市の居宅介護、重度訪問介護地域生活支援事業の移動支援等の障害福祉のサービスを利用して生活していた。
最近、Dさんは元気がなく沈んだ様子である。心配したE介護福祉職が、「最近、元気がないようですが、何か心配事でもあるのですか」とDさんに聞いた。Dさんは、「65歳になると介護保険のサービスに移行して、障害福祉のサービスが利用できなくなるのではないか」、特に、「趣味の映画を映画館で見るための移動支援のサービスを利用できなくなるのではないか」と心配していた。
Dさんの夏の体調悪化を予防する対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。冷房設備のある部屋で過ごすように勧める。
2。清潔な空気を入れるように、時々換気することを勧める。
3。気温が上昇したら、なるべくベッドで休息することを勧める。
4。日中仮眠をとることを勧める。
5。食べやすいものを食べることを勧める。
N市に住んでいるDさん(64歳、男性)は38歳の時にバイクで事故を起こして、第6頸髄節(けいずいせつ)まで機能残存の頸髄損傷(けいずいそんしょう)(cervical cord injury)となった。上肢の筋力向上と可動域の確保のためにリハビリテーションを行ったが、手関節は拘縮して、スプーンを握ることはできなかった。また、夏になると障害の特性から体調が悪くなることを自覚していた。施設への入所も考えたが、家族と共に暮らすことを選んで、N市の居宅介護、重度訪問介護地域生活支援事業の移動支援等の障害福祉のサービスを利用して生活していた。
最近、Dさんは元気がなく沈んだ様子である。心配したE介護福祉職が、「最近、元気がないようですが、何か心配事でもあるのですか」とDさんに聞いた。Dさんは、「65歳になると介護保険のサービスに移行して、障害福祉のサービスが利用できなくなるのではないか」、特に、「趣味の映画を映画館で見るための移動支援のサービスを利用できなくなるのではないか」と心配していた。
入浴時にかけ湯をする際、Dさんがお湯の温度を感じられる部位として、正しいものを1つ選びなさい。
1。A
2。B
3。C
4。D
5。E
N市に住んでいるDさん(64歳、男性)は38歳の時にバイクで事故を起こして、第6頸髄節(けいずいせつ)まで機能残存の頸髄損傷(けいずいそんしょう)(cervical cord injury)となった。上肢の筋力向上と可動域の確保のためにリハビリテーションを行ったが、手関節は拘縮して、スプーンを握ることはできなかった。また、夏になると障害の特性から体調が悪くなることを自覚していた。施設への入所も考えたが、家族と共に暮らすことを選んで、N市の居宅介護、重度訪問介護地域生活支援事業の移動支援等の障害福祉のサービスを利用して生活していた。
最近、Dさんは元気がなく沈んだ様子である。心配したE介護福祉職が、「最近、元気がないようですが、何か心配事でもあるのですか」とDさんに聞いた。Dさんは、「65歳になると介護保険のサービスに移行して、障害福祉のサービスが利用できなくなるのではないか」、特に、「趣味の映画を映画館で見るための移動支援のサービスを利用できなくなるのではないか」と心配していた。
E介護福祉職は相談支援専門員にDさんの移動支援の利用について相談した。相談支援専門員がDさんに伝える内容として、適切なものを1つ選びなさい。
1。利用している居宅介護事業所の管理者の判断で利用できる。
2。相談支援専門員の判断で利用できる。
3。医師の判断で利用できる。
4。N市の判断で利用できる。
5。介護支援専門員(ケアマネジャー)の判断で利用できる。
Fさん(21歳、男性、身体障害者手帳1級)は、大学1年生(18歳)の時に通学中の交通事故により両大腿切断術(りょうだいたいせつだんじゅつ)を受けた。その後、Fさんは19歳の時に大学を中退して、就労の社会経験がないまま、20歳の時に障害者支援施設に入所した。
現在、訓練中は両足に義足を装着し、2本の杖(つえ)を使用して歩行できる状態である。また、自動車の運転免許取得に向けて取り組み、社会復帰を目指している。訓練以外では車いすを使用しており、日常生活は自立している。
Fさんが、所得保障のために利用している制度として、正しいものを1つ選びなさい。
1。傷病補償年金
2。障害基礎年金
3。障害厚生年金
4。特別児童扶養手当
5。特別障害給付金
Fさん(21歳、男性、身体障害者手帳1級)は、大学1年生(18歳)の時に通学中の交通事故により両大腿切断術(りょうだいたいせつだんじゅつ)を受けた。その後、Fさんは19歳の時に大学を中退して、就労の社会経験がないまま、20歳の時に障害者支援施設に入所した。
現在、訓練中は両足に義足を装着し、2本の杖(つえ)を使用して歩行できる状態である。また、自動車の運転免許取得に向けて取り組み、社会復帰を目指している。訓練以外では車いすを使用しており、日常生活は自立している。
Fさんは、運転免許を取得して自家用車を購入することにした。
全国一律に利用できる制度で、Fさんが自家用車利用に関して経済的負担を軽減できるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。ドライブレコーダーの購入費
2。ガソリンの代金
3。自動ブレーキ装置の購入費
4。有料道路(高速自動車国道)の通行料金
5。ガソリンスタンドでの洗車料金
Fさん(21歳、男性、身体障害者手帳1級)は、大学1年生(18歳)の時に通学中の交通事故により両大腿切断術(りょうだいたいせつだんじゅつ)を受けた。その後、Fさんは19歳の時に大学を中退して、就労の社会経験がないまま、20歳の時に障害者支援施設に入所した。
現在、訓練中は両足に義足を装着し、2本の杖(つえ)を使用して歩行できる状態である。また、自動車の運転免許取得に向けて取り組み、社会復帰を目指している。訓練以外では車いすを使用しており、日常生活は自立している。
Fさんは、車いすに長時間乗ったままで過ごさないように留意している。その理由として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1。関節の拘縮予防
2。骨の変形予防
3。神経麻痺の予防
4。腱の断裂予防
5。筋組織の壊死予防